ミテンの本棚 > みやざき風土記 | ||||||
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![]() 諸塚神楽 県指定無形民俗文化財 諸塚村の夜神楽は南川神楽、戸下神楽、桂神楽が伝承、宮崎では「神楽33番」といい、通常神楽演目が33あることをいうが、南川の演目は37番、戸下のそれは50番を数え、どちらも徹宵の神楽である。桂神楽は春秋の例大祭に3番が奉納されるが、遷宮や社殿改築、お日待ち願成就など特別なとき大神楽22番が奉納される。2015年の大神楽は朝9時に始まり翌朝9時まで24時間の執行であった。 ![]() 南川神楽の岩戸開演目は「伊勢」「岩戸上」「柴取」「戸取」「岩戸下」「浮輪取」の6番、岩戸を開けて天照を導き出す神はどこの神楽でも手力男命が定番であるが、南川では春日大神となっている。戸下神楽でも春日大神が岩戸を開けるが、天照を導き出すとき東の空が白みだし、山の稜線がくっきり見えるようになる。つまり天照のお出ましで常闇であった世に、再び明るい陽射しが甦る神話を表現するという心憎い演出で、観る者を感動させる。 ![]() 神高屋(みこうや)を民家に接して床高に設えること、神楽宿近辺の民家を「脇宿」と定め来賓や観客の接待をすることは他と異なり諸塚神楽の特徴と言える。 ![]() |
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2016-09-06 更新 | ||||||
著者プロフィール | ||||||
前田 博仁(まえだ ひろひと) 1942年宮崎市生まれ 宮崎大学学芸学部卒 県内小学校、宮崎県総合博物館、県文化課、県立図書館、宮崎市生目台西小学校校長等歴任、定年退職後きよたけ歴史館館長 現在、宮崎民俗学会副会長、清武町史執筆員、県伝統工芸審議会委員 ![]() 『鵜戸まいりの道』(私家版) 『歩く感じる江戸時代 飫肥街道』(鉱脈社) 『近世日向の仏師たち』(鉱脈社) 『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社) 【共著】 『宮崎県史 民俗編』 『日之影町史 民俗編』 『北浦町史』 『日向市史』 『角川日本地名大辞典 宮崎県』(角川書店) 『郷土歴史大事典 宮崎県の地名』(平凡社) |
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