ミテンの本棚 > 体で感じる・心が育つ | ||||||
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![]() (以下、原文のまま) 「お母さんへ、コラム読みました。ジャンルは違うけど、根本的な考え方が少し似ている点があったので共有するね。 『人は皆、後戻りできないと言うが、目の前が崖なら・・・ 。そのまま突き進むか、まわれ右をして前に進むか、どっちがいいと思う?』 あるアウトドアブランドの創設者が言った言葉で、持続可能な環境社会を作っていくことを体現している人の言葉です。崖も壁も気力で突き進む事がかっこいいと思っていた自分にとって、この言葉は衝撃的でした。「後戻りするの?!」っていうことが。 ただよく考えると、それは諦めるっていう後ろ向きな考え方ではなくて、現実的に地に足をつけて歩き続ける事なんだと思いました。今ある環境を尊重しながら、新しい道を作っていくというような。前向きな。最初に言ったけど、ジャンルはホント違うけど、根本的なものの考え方ってそんなに変わらないんだなと。 お母さんのコラムを読んで、そんなことをふと考えたので、忘れないうちにメールしました。これから年を取って体も弱ってくるので、いろんな意味で持続可能(体に負担をかけない・不摂生しない)な生活を心がけてください。僕には当分無理だと思われる生活ですが。 裕人より 」 ![]() 息子はこうして、私のコラムに対する返事をくれることがありますが、それによって、私はあらたな視点が開けると同時に、息子の成長を実感することができます。 私は、息子を妊娠してから、そして、出産後も、ずっと、息子に読み聞かせをしてきました。読み聞かせは、小学校に入学するまで続きました。小学生になってからは、外遊びで忙しく、家に帰ってランドセルを放り投げると、すぐに外に飛び出していきました。夕方暗くなるまで遊びまわり、夜には疲れ果てて眠りにつき、読み聞かせをする機会がめっきり減りました。 あれほど読み聞かせをしていたのに、息子は小学校に入ってからは、ほとんど本を読みませんでした。本より他に興味を引く対象が息子の周りに溢れていたからでした。 ![]() 息子の読む本のジャンルは多岐にわたるようで、時おり私宛に、「こんな本があったから、お母さんも読んでみたら?」そんなメールが届きます。私もかなり本を読むほうですが、さすが親子、私の読む本のジャンルとかぶる部分が多いですが、それでも、私の読んでいないような本のタイトルがときおりあるようです。 読み聞かせの成果があったという以上に、私は、大人になった息子と、こんなふうにメールのやり取りができることを、本当に幸せに感じることがあります。 結婚して6年目に授かった息子で、しかも、「ひとりっこ」ですから、私は、子育てにおいて、なによりも「友達づくり」に重点を置きました。本を読むことよりも、外遊びを優先させたのは、息子が、お友達といっしょにいる時間に何よりも喜びを感じていたからでした。そうして、「友達」というかけがえのない財産は、年とともに増えていき、現在の息子の生活をより豊かなものにしてくれています。 ![]() 折しも、このコラムを書いている合間に、私はダライラマ14世のDVDを見る機会がありました。そこで、ダライラマ14世は、こんな話をしています。 「いかなる問題でも、大切なのは問題に対する心構えです。たとえばあなたが大きな問題を抱えているとしましょう。あなたが正しい心構えを持って立ち向かえば、さほどの問題ではないと感じられてきます。たとえばショックなニュースを耳にしたり、悲劇的な出来事が起きたとしましょう。ただひとつの角度からしか見ず、それしか見えなくなると、自分の手に負えないような問題に見え、耐え難い苦しみを味わいます。逆に同じ問題を別の角度から眺め、もっと大きな問題と比べるようにすると、事態が変わらなくても、もっとゆったりとした心構えが持てるようになり、小さな問題に感じられてきます。」 ![]() 誰もが、そして、あの、私たちとは別の次元で生きていらっしゃるかに思えるダライラマ14世でさえ、大きな問題にぶつかり、そこでもがき苦しむ経験をするのだ、そして、それを克服しようと努力をしているのだ、そう考えると、問題にぶつかるということは、人生において成長していくためには必要不可欠なことなのだと理解できるのです。 今年、私は、また新たな問題を抱えるかもしれないし、また新たな壁にぶつかるかもしれません。しかし、それはまた私を成長させるありがたい機会だと受け止め、私なりに対処して行こうと思っています。それが私の2014年の目標です。 |
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2014-01-01 更新 | ||||||
2007
| 12
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著者プロフィール | ||||||
原田 京子(はらだ きょうこ) 1956年宮崎県生まれ 大学院修士課程修了(教育心理学専攻) 【著書】 児童文学 『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店) 『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店) 『アイコはとびたつ』(共著・国土社) 『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート) エッセー 『晴れた日には』(共著・日本文学館) 小説 『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) *********************** ※ブログのアドレス(※モバイルでは正しく表示されない場合がございます。 ) 「彩木瑠璃の癒しの庭」 http://ameblo.jp/akylulu/ 「彩木瑠璃の心の筋トレ」 http://blog.livedoor.jp/saikiruri/ 「ラピスとめぐる世界の旅」 http://lulu.blogzine.jp/ |
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