深呼吸したくなる家、『WB=W BREATH』(Vol.1)
Vol.1「WB HOUSE 新築住宅:構造見学会〜高鍋町 (2018年1月27日)」
日照時間が長く温暖な気候で、住みやすい宮崎県ですが、降水量は全国的に上位に位置しています。
特に梅雨から夏にかけてのうだるような暑さと高い湿度は、住み慣れた土地とはいえ体に堪えますよね。実はその湿度が体だけでなく、家にも負担をかけていることをご存知ですか?
“呼吸する家”WB=W BREATH(ダブル呼吸)は家の中の湿気を外に逃がし、夏は涼しく、冬は暖かい理想の家を実現した工法なのです。
これから、WB HOUSEで新築された家を構造見学から完成、居住に至るまで四季を通じたシリーズでご紹介していきます。特に、新築をご検討されている方は必見です!
今回は高鍋町で開催された構造見学会で、工建設株式会社の多田社長からWB HOUSEの特徴と効果を教えていただきました。
呼吸する家の驚くべき仕組みとは!
Q:WB HOUSEの特徴はどのようなものですか?
A:WB HOUSEは通気性を高めることで湿気や熱、化学物質を外に逃がすことが特徴です。しかし、一般的な住宅は高気密工法が多く用いられていたため、高湿度やシックハウスが問題となりました。
▼外気を取り込み滞留する熱と湿気、化学物質を外に逃がす
外壁と内壁の間に断熱材を敷き詰める一般的な高気密工法と異なり、同じ断熱性能で厚みを抑えたWBボード(断熱材)を使うことで外壁と内壁の間に空気が流れる通り道をつくります。取り込まれた外気が床下の冷たい空気と混ざりあうことで上昇気流となり、熱や湿気、湿気に溶け込んだ有害な化学物質を天井部から外部へ逃がします。
Q:WB HOUSEは、どのようなきっかけで、誕生したのですか?
A:WB HOUSEを開発した(株)ウッドビルドの現会長が、当時大工さんだった時に、高気密に代わる工法を探していた際、休憩中に吸っていたタバコの煙が壁に沿って上がっていくのを見て、WB HOUSEが誕生したそうです。空気の流れを妨げないよう壁内に通気層がつくられているのをご覧ください。
▼空気が流れる通り道をつくる
梁や間柱に空気の通り道がつくられ、空気が淀みなく上へ上へと流れていきます。
Q:外気を取り込む仕組みはどのようなものですか?
A:形状記憶合金でつくられた特殊なバネが空気の流れをコントロールしています。
▼換気口が気温に応じて自動的に開閉する
床下部分に設置されるアンダーヘルス・バリアヘルスと、天井部に設置されるハットヘルス(それぞれがほぼ同じタイミングで開閉します。)と呼ばれる換気口には、形状記憶合金(チタン製)のバネが組み込まれています。気温が18度以上になったら縮んで開口し、15度以下になったら伸びて閉口し、環境に応じて自動的に外気の取り込みをコントロールします。夏は涼しく、冬は暖かい、そんな冷暖房効率の良い家の秘密はそこにあるのです。
Q:部屋の中の湿気はどのように排出するのですか?
A:壁紙のコットンクロスが空気の通り道に湿気を透し外に排出します。
▼コットンクロスが室内の湿気を透す
室内を装飾するクロス(壁紙)は一般的にビニールが使用されているため、部屋の中の湿気を透すことができません。そのため、ビニールクロスで密閉された室内には、人や生活により発生した湿気がたまり、一緒に、ニオイや化学物質も部屋にこもってしまいます。
また、壁内には、厚い断熱材が、柱や桁の間にすき間なく充填されているため、材木も呼吸できず、内部結露が発生し、腐食の原因、シロアリの好む状況が作られてしまいます。
WB HOUSEでは、コットンクロス(綿を素材にした壁紙)を使用するため、部屋の中の湿気がクロスを透り、空気の流れとともに外部に押し出されるので、快適に過ごすことができるのです。
また、木材の劣化を予防するので、家が長持ちします。
Q:通気性を保ちながら気密性も保つことは可能なのですか?
A:外壁と柱の間に入れるWBボード(断熱材)のすき間をしっかりコーキング(隙間を目地材で充填すること)することで通気性と気密性を保つことができます。
▼丁寧なコーキングが気密性を保つ
厚い断熱材を使用せずに冬の暖かさを保つことができるのは、柱とWBボードをコーキング材でしっかりと密閉するため高い気密性を保ちます。
Q:高気密性住宅とWB HOUSEの違いを実感したいのですが?
A:九州に一台しかない体験車を準備しましたので、その違いを実感してください。
▼体験車で高気密住宅とWB HOUSEの違いを体験しました!
体験車には、高気密住宅とWB HOUSEを再現した二つの部屋があり、同じ条件で湿度を上げてそれぞれの違いを体験することができます。
まずは高気密工法の部屋へ。不快な湿気と特有のカビ臭さに襲われました。ビニールクロスには水滴が付き、ところどころ水分で膨らんでいたり、剥がれがあることが確認できました。
つづいてWB HOUSEの部屋へ。暖かいものの湿気やカビ臭さを感じることなく、コットンクロスはさらりとした手触りでした。工法の違いで快適さが大きく変わることを実感しました。
今回の構造見学会で、通気性が家と住む人とって重要な要素であることがわかりました。
一生に一度の買い物と言われる大切なマイホーム。快適で健康な毎日を過ごしたいですよね。
お伺いした住宅は今年の3月に完成するそうです。完成見学会も取材させていただきますので、次回をお楽しみにお待ちください♪
▼たくさんの方に喜んで頂けるようWB HOUSEを広めていきたいと熱い思いを語る多田社長
工建設株式会社
〒884-0003 宮崎県児湯郡高鍋町大字南高鍋10011-1
TEL:0983-22-4729
FAX:0983-22-4761
http://takumi-ikizuku.com/
構造見学会に訪れたご家族。
WB HOUSEの説明に熱心に耳を傾けていました。