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宮崎、歴史こぼれ話
科学技術の発展を別にすれば、武士や庶民の生き方考え方などは現代と同じ。民俗的視点から学校の歴史学習では習わない当時の人々の生活を紹介します。
 
No.145 日向の刀工鬼正
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 鬼正は川崎伝九郎といい、天明6年(1786)現在の宮崎市新別府字薗田に生まれた。
 先祖は飫肥藩士川崎某。父仙蔵は鍛冶を生業とし、伝九郎は幼いときから賢く父の仕事を見習いながら育った。
 仙蔵は息子の非凡な能力に気づき、鍛冶職人ではなく刀工に育てようと、11歳のとき佐土原の刀工鬼道(おにみち)に弟子入りさせた。修行すること3年。しかし鬼道は病に罹っており、再起不能であることを悟った鬼道は伝九郎を呼び寄せ、鬼正を名乗ること、自分の死後は上京して義兄である刀工金道に学べと紹介状を与えた。
 鬼正は京に上り、刻苦精励、鍛造の技能は大いに進展し、金道もまた鬼正の能力に感服した。

 金道には姉の雪、妹が芳という二人の娘がいた。金道は鬼正を雪の婿に迎え後継ぎにしたいと言った。門弟らはこれを妬み、鬼正をおとしいれようと事実をまげて金道に告げ口するが、金道は企みを見抜き、門弟らを叱責した。ところが、門弟たちは鬼正を殺そうと計略をめぐらした。このことを雪が知って、鬼正に告げた。鬼正は故郷日向に帰ろうと考えているとき、宮崎上野町の医師・松井良介と徳地清兵衛が京都に来ていることを知り、二人を訪ね、父親が病に伏せ、鬼正が帰郷することを望んでいると知らせて欲しいと頼んだ。金道は止む無しと許すが、また京都に帰ってくるよう告げた。しかし、京には帰らなかった。

 鬼正は刀鍛造に邁進、その作刀は名工の作風を越えた。かつて鬼正が鬼道の門下であったことを佐土原藩主が聞き、鬼正を召し抱え鬼道二代目を継がせた。慶応3年8月27日没。81歳。

 鬼正の墓石や子孫など知りたく新別府辺りを調査するなか、縁戚に当たる宮崎市在住・川崎隆雄氏を知って訪ねた。同家には鬼正作刀が二振りあったが、戦後の進駐軍による刀狩りに供出したという。鬼正作刀の現存は少ないらしく、『檍郷土史』にも鎧通し(反りのない、重厚に鍛えた短刀)が掲載されているだけである。

 日向の刀工は近隣諸国に比して少ないという。良質の鉄不足、交通不便、小藩分立などが理由らしい。飫肥伊東家の国広−国貞−真改系、佐土原島津家の鬼道系、高鍋秋月家の岩下系、延岡内藤家の吉道・丸山系がある。)

参考資料 『宮崎縣史蹟調査』宮崎県、『宮崎県大百科事典』宮崎日日新聞社
2021-12-28 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと) 
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、
平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。
現在、宮崎民俗学会会長
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
高鍋神楽記録作成調査委員(参与)、日南市文化財審議会委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』(鉱脈社)、
『比木神楽』(鉱脈社)、
他に『鵜戸まいりの道』
『飫肥街道』(鉱脈社)

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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