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チラシ特集2017 4月
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宮崎、歴史こぼれ話
科学技術の発展を別にすれば、武士や庶民の生き方考え方などは現代と同じ。民俗的視点から学校の歴史学習では習わない当時の人々の生活を紹介します。
 
No.18 内藤充真院に対する家来たちの心配り
前 田 博 仁 ( 宮崎県民俗学会副会長 )
 帰国命令で延岡に行かざるえなかった充真院の心情を日記からみる。

 日向延岡へ帰国することに不満な充眞院は、駕籠から出ず道中で展開する景色を愛でるでなく居眠りばかりする。
 4月11日、駕籠の中では絶えず居眠り、後ろの壁に頭を打ち当てるので危なく、供の者が打ち当てる音を聞いて、布団みたいなものを被られてはどうかと言った。充真院もそのことばに一応同意するが、またまた頭を打ち当てるので手拭を被るが、それでもついつい頭を当て後頭部が痛くなった。駕籠の脇を歩く供の者から歩くことを勧められるが充真院には歩く気は全くなく、(自分が)歩けば宿に着く時刻が遅くなりそれは不都合と充真院なりに言い訳し駕籠に乗っていく。
 13日、供の者が駕籠ばかりでは退屈でしょう、少し歩かれてはいかがと再度勧めるが、宿場は人が多く松原をばかり見るのは面白くないといつものとおり居眠り。駕籠脇の者はものを言わず静かなのでいよいよ眠るばかりである。
 15日、見附で昼休みして出発。またまた歩くように勧められるがそれを無視する。駕籠の中ではもっぱら居眠り、それも頭部を壁に打ち当てながら。駕籠脇の供から再三再四歩かれてはどうかと言われても頑なに拒み、充真院が歩くと宿へ着くのが遅くなるという妙な言い訳をしている。

 道中で食べた土地の名物についても記している。
 20日、小向という所で桑名名物焼きハマグリを食べた。以前から風味がよいと聞いていたがあまり美味しくなかった。
 21日、関の地蔵を参詣、小休のとき関の戸餅を食べる。ここまでの名物の内ではこれが一番よいと記している。
 22日、草津、姥ヶ餅が名物ということなので買ってくるよう申しつけた。人々は風味がいいと言いあったが水っぽくて食べられなかった。
 24日、伏見から大坂への舟中で、あん餅一つ食べたところ焦げ臭く嫌なにおいがして、甘くもなくちゃりちゃりと口に当たり二つは食べられない品である。
どれを食べても口に合わないのである。日頃江戸では美味しいものを食べていたので庶民の味は合わなかったのかもしれないが、江戸下りの不満がこの辺りにも出たと思われる。 2年後江戸へ帰るときも名物を食べているがまずいとは書いていない。

 石山寺、三井寺に参詣、大坂では義太夫を見物。大坂から船で延岡に向かうが途中金毘羅宮に参り、6月朔日、藩の湊方財島に着き、翌2日川舟で城に向かい漸く到着する。このとき充眞院は「いかなる因縁にて、この永の道中海山越して日向なる延岡に来りしと思へば、只々嘆息のみ出ける」と。
 延岡に住むようになっても、「江戸にていたされぬ慰せばやと思いつれども、へんぴなる国なればその趣向もなく」と地元に馴染もうとする気配はなく日々を過ごす。
そういう充眞院に対して気が紛れるように家来たちはあの手この手と趣向を凝らしている。
 8月26日は城から1里ばかりの松山という所のアユ簗見物に誘っている。獲れたてのアユの塩焼きを川原で食べるなどそれなりに興味深い1日を過ごしている。
 9月1日は出北の庄屋宅で一連の稲作作業を披露するというものであった。30人ばかりの者が刈り取っていた稲を束ね、脱穀、調整、籾摺りを披露、傍らでは春の作業である田起こし作業を行う。その後延岡の「ばんば踊り」を見せているが、「百姓ながら思いの外しなやかにてよう手揃い」と褒めている。
 この他に八幡宮祭礼のだんじり、土々呂での地引き網見物など、充眞院が興味を示すであろう催しを頻繁に誘っている。 (『内藤充眞院道中記』)
2011-09-06 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
1942年宮崎市生まれ 宮崎大学学芸学部卒 県内小学校、宮崎県総合博物館、県文化課、県立図書館、宮崎市生目台西小学校校長等歴任、定年退職後きよたけ歴史館館長
現在、宮崎県民俗学会副会長、清武町史執筆員

【著書】
『鵜戸まいりの道』(私家版)
『歩く感じる江戸時代 飫肥街道』(鉱脈社)
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史 民俗編』
『北浦町史』
『日向市史』
『角川日本地名大辞典 宮崎県』(角川書店)
『郷土歴史大事典 宮崎県の地名』(平凡社)
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