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王手への一歩
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No.5 将棋は頭脳勝負
日本将棋連盟 宮崎こども支部 星子壽三郎 ( スターキッズ )
 将棋は頭脳の勝負、以前話したようにスポーツとは違い体格差や筋力は関係ありません。事実スポーツや格闘技に於いて、小学生は大学生をやっつけるなんて有り得ないと思います。もちろん小学生が上級者で、大学生が素人という比べ方はいけませんよ。それでもなかなか大変だと思いますが、まして同競技種目の上級者同士であれば自ずと体格差がハンディとなりまず勝ち目は無いと思います。しかし頭脳競技の将棋は、大学生と小学生に於いて同じ段位(強さを表す)なら堂々ハンディなしで互角以上の戦いを見せるものです。どちらかというと大人の方がやりズらいかも…。


将棋を通してこどもたちをみても、兄弟で将棋を習っていて、弟の方がお兄ちゃんより強くなると兄の方がやめていく場合をしばしば目にします。兄としてのプライドなのでしょうか。2・3歳の差なんて何の差もないと思います。兄として弟に負けてられないと常にリードし、弟を引っ張っている兄弟もいました。きっとすばらしい人間に成長してくれると思います。兄としてのプライドがあればなおさら弟より先を行く根性を見せてほしいものです。弟に抜かれてもなにも引け目に感じることなく抜き返してみるたくましさも鍛えてほしいものです。一般の将棋大会でもこどもたちが多く参加して優勝あるいは入賞しはじめると大人の参加者が減ってくる現象を見ますが、大人の余裕を見せてほしいものですよ、先輩として…。さらに父親に勝ちだすと、「最近お父さんが指してくれない。」とこどもたちから聞きます。おやじ殿、がんばってくれ!


頭脳と心は直結しているのでしょうか、将棋は自分の心の強さや弱さが出てきます。数学的に計算ができるうちはよいのですが、とても読みきれるものではない局面において攻めるべきか、自重すべきかその判断に性格が出てくるように思います。穏やかな局面に逃げたり、激しい局面に飛び込んだりとその場面はさまざまです。首の皮一枚、薄氷を踏む思いでぎりぎりのところを凌いで勝ちに結びついたときはほんとうれしいものです。また、判断ミスや決断力が無かったために逆転負けしたときの落ち込みようといったらありません。「あの時こうしておけば」とか「何でああしなかったのだろう」などなど後悔ばかりで、何か自分の人生のようです。相手があることです。なかなか自分の思うようにはさせてくれません。(これも人生のよう、わたしは楽しんでます。)


例えば、穏やかそうだがなにか罠がありそうな、あるいは相手に研究されているかもしれない道と、激しいが未知の世界、決着が早いだろうと思われる道、あなたならどちらを選びますか。受け将棋、じっくり指すタイプは前者を、攻め将棋、けんか将棋が好きな人は後者を選ぶようです。攻め将棋のタイプは攻められると弱さが出ます。攻めるばかりで攻められ慣れていないからでしょう。受け将棋の人は、こちらもじっと待って相手に攻めさせるといいです。このように、選択を強いられる場合どうしても今までの自分の考え方や性格が出てくるように思います。たかが「将棋」、されど「将棋」、一局の中にワクワクしたりハラハラしたり、ドキドキしたり、冷や冷やしたり、ゲームソフトとの「将棋」ではなく、人と人の対局は、容易にそんな状態を作り出し頭脳と心の鍛える場を身近に与えてくれるものだと思います。
2010-12-10 更新
2011 | 02
2010 | 07 | 08 | 09 | 10 | 12
著者プロフィール

◆スターキッズ 宮崎こども将棋情報局

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