| ミテンの本棚 > 王手への一歩 | ||||||
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将棋盤や駒は、大会、イベント等ではゴム製将棋盤やプラスチック製駒を使っていますが本来は木で作られています。天然素材である木は、ほんとうに安らぎ、癒しを感じます。もっとも勝負の最中はそんなことを感じている間はありませんが、それぞれ鑑賞してほしいすばらしい伝統工芸品なのです。将棋盤は榧(かや)の木が使用され、ここ宮崎県の日向榧が最上品として全国に知られています。木目の美しさ、気品のある香りと弾力のある材質、駒を打ちつけたときの音も格別です。 駒は黄楊(つげ)の木が使用され、根の部分の根杢(ねもく)はなんともいえない美しい模様です。また、Yの字に分かれた枝の部分を使用したものを孔雀杢(くじゃくもく)と言い、文字通り孔雀が羽を広げたように放射状の模様をしていてとてもきれいです。また虎の縞目をおもわせる虎斑(とらふ)といわれる木地も宝石を思わせるほどです。自然の造形美の見事さはほんと言葉では表せませんね。その木地の上に漆で盛り上げられた書体も、先人の著名な書の達人が書いたとあってその美しい文字も心を豊かにしてくれます。こういった匠の技ともいえる伝統工芸品は代々継承されてきたものであり、いつまでも続いて欲しいものです。 昨今、将棋といえば強さを競いがちですが文化として触れる要素も多くあるのです。庭園が見える和室で和服を着て、ゆったりと鑑賞するような雰囲気で将棋を指すのもいかがでしょうか。本物に触れるというのも大切なことですよね。 将棋にも作法というものがあります。対局前は将棋盤上の中央に駒の入った駒箱が置いてあります。上座には目上の人、あるいは段級の上位者つまり強いほうが座ります。プロのタイトル戦では、タイトルホルダーが年下であっても上座につき挑戦者のほうが本来の段位が上であっても下座につきます。そして上座についた人が駒箱から駒袋を取り出し、盤上に駒を全部出してその中から「王将」を所定の位置に据えるまで下座の人は駒に触れることはできません。駒には「王将」と「玉将」とがあり、上座についたほうが「王将」を取ります。趣味として楽しむわれわれアマチュアは、そんなに厳格に守る必要はありません。段位がそんなに離れていなければ年上の人に「王将」を譲りましょうね。そして以前お話した江戸時代の二つの家元、大橋家と伊藤家それぞれの並べ方で並べていきます。現在は覚えやすい大橋流で駒を並べる人がほとんどです。次に上座の人は歩を中央から5枚取ってシャッフルし、表の「歩」が多いか裏の「と」が多いかで「先手・後手」を決めます。どちらが第一手目を指すかを決めるのです。そしてお互いに「よろしくお願いします」と一礼して対局が始まります。勝負の決着は、負けたほうが「負けました」あるいは「ありません」と一礼して投了を宣言し、勝った方は「ありがとうございました」と一礼をして終局となります。対局相手に敬意を表し、勝者は敗者をいたわり決してガッツポーズなどしません。とても日本的ですよね。 スポーツや武道、いわゆる体を使う競技は、対格差もあって小学生は中学生に、中学生は高校生になかなか勝つのが難しいのではないでしょうか。しかし「将棋」は、同じ段・級(強さを表す位)であれば小学生が大学生を、大人を負かすことが十分に有り得ます。子供たちには、勝ってもおごらず、威張らず、見下さず、対局相手に敬意を払う心を「将棋」で学んでほしいです。 デジタルゲーム全盛の現代ですが、次々と新しいゲームが誕生する中で、織田信長が指していた頃とほとんど変わらないルールで楽しめるのは日本の「将棋」くらいだと言われます。その奥深さや伝統を「将棋」を通して少しでも多くの方々に触れていただきたいです。 |
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| 2010-09-09 更新 | ||||||
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2011
| 02
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| 著者プロフィール | ||||||
![]() ◆スターキッズ 宮崎こども将棋情報局 〒880-0879 住所:宮崎県宮崎市宮崎駅東3丁目2−5 都成商事本社ビル 3F TEL・FAX:0985-61-3303 URL:http://www.star-kids.net ※モバイルでは正しく表示されない場合がございます。 |
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将棋盤や駒は、大会、イベント等ではゴム製将棋盤やプラスチック製駒を使っていますが本来は木で作られています。天然素材である木は、ほんとうに安らぎ、癒しを感じます。もっとも勝負の最中はそんなことを感じている間はありませんが、それぞれ鑑賞してほしいすばらしい伝統工芸品なのです。
将棋にも作法というものがあります。対局前は将棋盤上の中央に駒の入った駒箱が置いてあります。上座には目上の人、あるいは段級の上位者つまり強いほうが座ります。プロのタイトル戦では、タイトルホルダーが年下であっても上座につき挑戦者のほうが本来の段位が上であっても下座につきます。そして上座についた人が駒箱から駒袋を取り出し、盤上に駒を全部出してその中から「王将」を所定の位置に据えるまで下座の人は駒に触れることはできません。駒には「王将」と「玉将」とがあり、上座についたほうが「王将」を取ります。趣味として楽しむわれわれアマチュアは、そんなに厳格に守る必要はありません。段位がそんなに離れていなければ年上の人に「王将」を譲りましょうね。そして以前お話した江戸時代の二つの家元、大橋家と伊藤家それぞれの並べ方で並べていきます。現在は覚えやすい大橋流で駒を並べる人がほとんどです。



