ミテンの本棚 > 体で感じる・心が育つ | ||||||
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先日、ゴールドジム主宰の「マッスルゲート宮崎大会」にエントリーしました。出場する部門は「ウーマンズレギンス 50才超級」です。大会期日は9月17日。大会まであと3ヶ月足らずです。 実をいうと、このところ脚の具合が思わしくなく、私自身はエントリーを躊躇っていました。私にはめずらしくネガティブになっていたのです。しかし、指導をしてくれているトレーナーの方が、「これまで頑張って身体を作ってきたのでエントリーしてほしいです。大衆の前で自分の身体を披露する機会はなかなかありませんし、誰でもできることではありません。日々トレーニングしてきた原田さんだからこそできることです。大会に向けてお互いに頑張りましょう」、そういって背中を押してくださったおかげで、エントリーする勇気が出たのでした。 これまで経験したことのない新しい世界に踏み出すとき、期待もありますが、同時に不安もあります。私の場合、その不安が脚の状態が思わしくなかったために増大したのでしょう。しかし、「エントリーする」という第一関門を突破したとき、目の前を覆っていた霧のようなものが消えて視界がはっきりし、これからやるべきことが明確になってきました。これまでも、さまざまなことに挑戦してきましたが、最初の関門を突破する時が一番勇気が必要だったとあらためて思い出しています。目標を設定し、それを達成すべく計画を立てる。そしてその計画を実行する。つまり、1から2に行くよりも、0から1に行くときのほうが乗り越えるべき壁がずっと高いのです。「やった後悔よりもやらなかった後悔のほうが大きい」といいますが、まさに、失敗を恐れて何もしないよりも、たとえ失敗したとしてもやったほうがその後の世界が大きく開けるのだと、これまでの経験から思っています。「どちらを選択するか迷ったならば、より困難なほうを選択しよう」、これまでも私はそうしてきたのでした。 マッスルゲートへの挑戦が終わったとき、おそらく私は挑戦する前の私とは大きく変わっていると思います。どんなふうに変わっているのかとても楽しみです。 さて、話はかわりますが、私はこのコラムのほかにブログを4つ書いています(4つ目のブログのアドレスはコラムの下には載っていません)。その中のひとつの過去のブログを読み返していたら、興味深い内容の記事がありました。このブログは秘密のブログですが、4つのブログの中で一番アクセス数が多いブログです。たぶん、本音をもらしているので共感を呼ぶのでしょう。 一部分を抜き出して引用してみます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「人を愛すること」 すべての人間関係はそれによって成り立っている。そして、その基本は生まれたときから形成が始まる。 私は大家族の中で育った。500坪ほどの敷地に、自宅、住み込みの従業員寮、下宿人の部屋、それらが広い庭とプールと犬小屋を囲むように建ち、そこで30人ほどの人が生活していた。 私はその家に15年ぶりに生まれた女の子で、両親にとっては初めての子ども、祖父母にとっては初めての孫だった。いつもそばにだれかがいてくれたし、時には面倒見のいい父が連れてきた見知らぬ人々が同居していた。そんな環境で育ったせいで、他の人にはない性格が形成されたかもしれない。 私は三人姉弟だが、すぐ下の妹が臨床心理士をしている。私が大学で楽しそうに心理学の勉強をしているのを間近に見て、自分も大学では心理学を専攻したいと思ったそうだ。私は大学院で心理学の学位を取得したが、臨床は向いていないと思いカウンセラーの資格は取らなかった。 しかし妹は、始めから臨床を目指していたようだ。それは私の次に生まれた女の子として屈折した子ども時代を送ったことが影響しているという。そして、結果的にそのことは臨床に携わるものとしてとても役立っているという。そして、このような大家族で暮らしたことが、私たち姉弟にとって何にも代え難い経験になったこと、そういった意味ではとても幸せだと思わなければ、そう彼女はいった。社会という荒波に漕ぎ出す前に、大家族の中でそれに耐えうる準備をすることができたからだ。私もそう思う。 私は本当に幸せだと思う。私の回りにいた男性たちはある意味みんな「いい男性」達だった。優しくて私を一度も叱ったことがない父。だから私はファザコンだ。弟も本当に真面目で優しい。夫も、そして息子もそうだ。私はこれまで男性にだまされたとか、裏切られたとか、そんな経験をしたことがない。いい男性たちに囲まれて生きてこられたからだ。だからこそ「悪い男」の見分けがつくのだと思う。幼い頃から「素晴らしい絵」を見て育ったから「素晴らしい絵」への審美眼が育まれるように、「素晴らしい男性」に囲まれて育ったから「素晴らしい男性」への見分けがつくのだと思う。 「愛されて育つこと」、このことは本当に大切なことだと思う。いい恋愛をするためには、まず人から愛されることを経験しなければならない。いい恋愛がしたいと思うなら、まずは家族関係から見直すべきなのだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 先月のコラムにも書いたように、「前世療法」を受け、小説執筆中の今、「人はどうして人を愛するのか」、そんなテーマと真正面から向き合いながら、様々なことを考えています。「筋トレをすること」と「文章を書くこと」、まさに対極にあるように思えることを同時進行しながら、「文武両道」の楽しさを味わっている私です。 |
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2023-06-30 更新 | ||||||
2007
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著者プロフィール | ||||||
原田 京子(はらだ きょうこ) 1956年宮崎県生まれ 大学院修士課程修了(教育心理学専攻) 【著書】 児童文学 『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店) 『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店) 『アイコはとびたつ』(共著・国土社) 『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート) エッセー 『晴れた日には』(共著・日本文学館) 小説 『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『タイム・イン・ロック』(2014 みやざきの文学「第17回みやざき文学賞」作品集) 『究極の片思い』(2015 みやざきの文学「第18回みやざき文学賞」作品集) 『ソラリアン・ブルー絵の具工房』(2016 みやざきの文学「第19回みやざき文学賞」作品集) 『おひさまがくれた色』(2017みやざきの文学「第20回みやざき文学賞」作品集) 『HINATA Lady』(2018みやざきの文学「第21回みやざき文学賞」作品集) 『四季通り路地裏古書店』(2019みやざきの文学「第22回みやざき文学賞」作品集) *********************** ※ブログのアドレス(※モバイルでは正しく表示されない場合がございます。 ) 「彩木瑠璃の癒しの庭」 http://ameblo.jp/akylulu/ 「彩木瑠璃の心の筋トレ」 http://blog.livedoor.jp/saikiruri/ 「巴里アパルトマン生活を夢見て」 http://blog.goo.ne.jp/saikiruri ----------------------------------------------------------------------- 『プラトニック・ラブレター』の単行本が好評で、装いも新たに幻冬舎から電子書籍化されました。 Amazonの電子書籍はこちら(外部サイトへ) 紀伊國屋の電子書籍はこちら(外部サイトへ) |
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