ミテンの本棚 > 体で感じる・心が育つ | ||||||
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最近、「脳過労」という言葉を知りました「脳過労」は「脳が過度に疲れたり、ストレスを感じたり、働きが悪くなる状態」を指します。脳にインプットされた情報量が多すぎて処理しきれず、脳が過労状態になるのです。 脳過労の主な症状は以下の通りです。 ・集中力の低下 ・イライラしやすくなる ・体全体の疲労感 ・頭痛・めまい・眼精疲労 ・睡眠障害 ・不安感・鬱状態 ・モチベーションンの低下 ・判断力の低下 そして、この脳過労の主なる原因となるのがスマートフォンなのだそうです。ですから、スマートフォンに触る時間を減らすことが脳過労を防ぐために何より重要になってきます。そして、さらには適切な休息、ストレスの軽減、良質な睡眠、バランスのとれた食事を心がけることで防ぐことができるのです。 同様に気を付けなければならないのは「スマホ依存」です。おそらくスマートフォンを持っている人の多くは「スマホ依存」に陥っているでしょう。現代を生きる私たちにとって、スマホは欠かすことのできない道具だからです。 以前アンデシュ・ハンセン著の『スマホ脳』という本を紹介しましたが、この本にはスマホの過度な使用が人間の脳と心に与える影響について以下のように詳しく解説しています。 ・人間の脳は長い間狩猟採集生活を送ってきたため、急激にデジタル化した現代の環境に適応できていない ・スマホやSNSは人間の心理を巧みに利用し、ユーザーの依存性が高くなるように設計されている ・スマホの過度な使用は、睡眠障害、鬱、記憶力や集中力の低下、依存症などの問題を引き起こす可能性がある ・特にSNSの使用は、孤独感を増加させ、人生の満足度を低下させる可能性がある ・スマホの使用を制限し、適切な運動と睡眠、他者との関わりを保つことがこれらの問題を軽減するための対策である これまで述べてきたことを要約すると「スマホ脳=脳過労」といえる気がします。スマホ脳によって引き起こされる弊害がそのまま脳過労の症状とほとんど同じだといえるからです。 最近の私は、スマホを極力見ないようにしています。1日のうちでどのくらいの時間スマホに触っていたかをチェックし、1時間を超えないようにしています。皆さんも一度、自分が一日にどれくらいの時間をスマホに費やしているか、チェックしてみる必要があるかもしれません。ましてや皆さんの大切な子どもたちがスマホ脳に陥らないために、子どもたちのスマホを見る時間もチェックする必要があるでしょう。 私のiPhoneには毎日数えきれないメールが送信されてきます。パソコンのメールの着信設定もしているので、その量は莫大なものになります。iPhoneのメールには迷惑メールを分類する設定がされていますが、パソコンのメールアドレスを便宜上残してあるだけなので、メールのほぼ9割は迷惑メールや詐欺まがいのメールです。 これらのメールは、明らかに詐欺メールとわかるものもあれば、実に巧妙ななりすましのメールもあります。最近ではInstagramなどに有名人が株の投資などを呼びかける記事がたくさん投稿されていましたが、それらはすべてなりすましの詐欺記事でした。 このように今インターネット上ではたくさんの犯罪の罠が潜んでいて、その被害額は年を追うごとに急激に増加しています。私たちが住んでいる世界は、スマートフォンを持っているだけでいつ犯罪に巻き込まれるかわからないという恐ろしい状況なのです。そんなことを考えると、こんな恐ろしい道具を子供に持たせていていいのだろうか、と考えてしまいます。 スマホは怖い。『スマホ脳』の作者、アンデシュ・ハンセン氏がいっているように、スマホは便利さと危険性を合わせ持つ「諸刃の剣」であるということを親である私たちはしっかりと自覚すべきです。 科学技術の進歩で、さらにスマホは進化を続け、私たちの脳では追いつけないところまで来ています。スマホが提供する情報が偽物か本物か、嘘か誠か、その判断すら正確にはできない私たちは、このスマホという恐ろしい道具に支配されないようにしなければなりません。スマホという小さくて恐ろしい道具ばかりに気を取られることなく、スマホを手放す努力をして、視線をもっと自然に向けるべきでしょう。スマホから離れ、大きな自然の懐に抱かれて、もっともっと素晴らしいものが私たちの周りにはあることを子供たちに教えていく必要があるのです。 ※今月の写真は5月末の北海道滞在中に写したものです。 |
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2024-05-31 更新 | ||||||
2007
| 12
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著者プロフィール | ||||||
原田 京子(はらだ きょうこ) 1956年宮崎県生まれ 大学院修士課程修了(教育心理学専攻) 【著書】 児童文学 『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店) 『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店) 『アイコはとびたつ』(共著・国土社) 『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート) エッセー 『晴れた日には』(共著・日本文学館) 小説 『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『タイム・イン・ロック』(2014 みやざきの文学「第17回みやざき文学賞」作品集) 『究極の片思い』(2015 みやざきの文学「第18回みやざき文学賞」作品集) 『ソラリアン・ブルー絵の具工房』(2016 みやざきの文学「第19回みやざき文学賞」作品集) 『おひさまがくれた色』(2017みやざきの文学「第20回みやざき文学賞」作品集) 『HINATA Lady』(2018みやざきの文学「第21回みやざき文学賞」作品集) 『四季通り路地裏古書店』(2019みやざきの文学「第22回みやざき文学賞」作品集) *********************** ※ブログのアドレス(※モバイルでは正しく表示されない場合がございます。 ) 「彩木瑠璃の癒しの庭」 http://ameblo.jp/akylulu/ 「彩木瑠璃の心の筋トレ」 http://blog.livedoor.jp/saikiruri/ 「巴里アパルトマン生活を夢見て」 http://blog.goo.ne.jp/saikiruri ----------------------------------------------------------------------- 『プラトニック・ラブレター』の単行本が好評で、装いも新たに幻冬舎から電子書籍化されました。 Amazonの電子書籍はこちら(外部サイトへ) 紀伊國屋の電子書籍はこちら(外部サイトへ) |
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