ミテンの本棚 > 体で感じる・心が育つ | ||||||
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今月のコラムは、久しぶりにスピリチュアルな話をしますね。 コロナ禍というこれまでにない状況下の生活が3年程続き、肉体的なダメージはもちろん、精神的なダメージを受けた方もたくさんいらっしゃるようです。こんな状況下で、私は強く感じたことがあります。それは「言葉」というものの持つ大きな力です。何気なく発した言葉が、あるときは人を励まし、またあるときはひどく人を傷つけることがあります。ことに人と人が顔を付き合わせる機会が減っていたコロナ禍で、電波を通して伝わった言葉など、その真否にかかわらず人の心に大きな影響を与えたような気がしています。今月のコラムでは、作家である私にとって大切な存在である「言葉」の持つ力について考えていきたいと思います。 私の著書『ちゃんとここにいるよ』の中で、こんな表現をしている箇所があります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「じゃあ、彼はどんな存在なの?」 「なんていうか、上手く説明できないんですけど……。神様がそれをお創りになった時はひとつのものだったんです。でも、ふとした拍子にそれを落として、二つに割れてしまったんです。その一つの片割れが、地上に落ちてしまうんです。 それから何年か経って、天に残っている片方が、ずっと気になっていたことを神様にたずねるんです。 『私の体の右半分が、なんだかいびつなんですが、もしかしたら、ここに昔何かがくっついていたのではないですか?』って。 神様はことのいきさつを説明した後、こういうんです。 『おまえには地上に落っこちてしまったもうひとつの片割れがいるんだよ』。 そう聞かされた片方は、地上に自分のもう片方の相手を探しに行くんです。 また、それから何年も月日が流れて、その別々のものがある日、出会うんです。片割れのひとつが、もしかしたら、って思うんだけども、もうひとつの片割れは気がつかないんです。すでに、別の片割れを見つけて、まったく別のひとつのものになっているから。でも、片割れのままのもうひとつが、必死でテレパシーを飛ばすんです。『ちゃんとここにいるよ』って。そうやって、なんども偶然の出逢いを繰り返しながら、やっと、その出逢いがただの偶然じゃなくて、運命的なものだと気づくんです。そして、お互いに納得し合うんです。私たちは、もともとはひとつにくっついていたんだなあって」。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 最近、「ツインレイ」について説明されている文章の中に、まさに上記の文章と同じような表現を見つけたのでした。 ※https://zexy.net/s/contents/lovenews/article.php?d=20210716 つまり、私の本の中で表現されている二人の関係は「ツインレイ」と呼ばれるものなのだと納得したのでした。そして、私にとってそんなツインレイともいえる存在が、私に贈ってくれた言葉があるのです。それは、以下のような言葉でした。 「あなたはこの世にひとりしかいない。みんなあなたになりたい。でも誰もあなたにはなれない。あなたは唯一無二の存在」。 この言葉はいつも私の中にあり、勇気と自信を与えてくれます。こんな言葉がひとつでも自分の中に存在したら、とても大きな力になります。もうすぐ70歳になろうかという私でさえそうなのですから、子どもたちならなおさらです。子どもたちは何よりも親の言葉に敏感に反応します。親にいわれた言葉がその後の子どもの未来を左右することさえあるのです。ですから、お母さん、お父さん、子どもたちにかける言葉にはうんと愛情を込めてくださいね。 さて、言葉とともに力を持つもの、それは「ハグ」だと思います。日ごろからハグをする機会が多かった私は、コロナ禍以前は、1日に最低でも数回はハグをしていました。1年に換算すると1000回近くになります。私の「幸せ指数」は、ハグの回数に比例すると思っています。 私にとってハグは、ただのご挨拶ではありません。信じられないかもしれませんが、私は、ハグをした一瞬に、相手の心を読み取り、そして、さらに、相手にパワーを与えるのです。 ハグという行為は無意識に行われる行為です。「さあしよう」とか、「やらねば」と考えてするものではありません。そんなことを考えながら行うと、不自然なものになってしまいます。 無意識のうちに行われる行為であるからこそ、相手の心が読み取れるし、相手の自分への思いも読み取れるのです。そして、私も、その一瞬に、「あなたが幸せでありますように」との思いを込めながらハグができるのです。 かつてこんなことがありました。街中の、横断歩道前での出来事です。3メートル程離れたところで信号待ちをしていた男の子が私の方を見た後、そばにいたお母さんの耳元で何かささやきました。私は直感的に、その男の子が私に近づいてくるだろうと思いました。案の定、男の子は私のほうに向かって歩いてきました。そして、私たちはほぼ同時に両手を広げてハグをしたのです。私は、男の子を抱きしめながら、「だぁいすき」といいました。男の子は今年の春、小学校に入学するのだと、うれしそうに話してくれました。信号が青に変わると、私たちは手をつないで横断歩道を渡り、そして「さようなら」をしたのでした。 何気ない日常の中でこんな瞬間があると、その日1日がとても幸せになります。相手の素性もわからないのに、瞬間的に心が通じ、同じことを考え、互いに相手を幸せにすることができるのです。 コロナ禍から少しずつ平常に戻りつつある現状の中で、これから私にとってハグをする機会が増えてくるでしょう。「素敵な言葉」と「ハグ」で、たくさんの人を幸せにできたらいいなあと考えている私です。 ※今月の写真は、イギリスのコッツウォルズに咲く花達です。 |
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2023-08-01 更新 | ||||||
2007
| 12
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著者プロフィール | ||||||
原田 京子(はらだ きょうこ) 1956年宮崎県生まれ 大学院修士課程修了(教育心理学専攻) 【著書】 児童文学 『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店) 『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店) 『アイコはとびたつ』(共著・国土社) 『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート) エッセー 『晴れた日には』(共著・日本文学館) 小説 『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社) 『タイム・イン・ロック』(2014 みやざきの文学「第17回みやざき文学賞」作品集) 『究極の片思い』(2015 みやざきの文学「第18回みやざき文学賞」作品集) 『ソラリアン・ブルー絵の具工房』(2016 みやざきの文学「第19回みやざき文学賞」作品集) 『おひさまがくれた色』(2017みやざきの文学「第20回みやざき文学賞」作品集) 『HINATA Lady』(2018みやざきの文学「第21回みやざき文学賞」作品集) 『四季通り路地裏古書店』(2019みやざきの文学「第22回みやざき文学賞」作品集) *********************** ※ブログのアドレス(※モバイルでは正しく表示されない場合がございます。 ) 「彩木瑠璃の癒しの庭」 http://ameblo.jp/akylulu/ 「彩木瑠璃の心の筋トレ」 http://blog.livedoor.jp/saikiruri/ 「巴里アパルトマン生活を夢見て」 http://blog.goo.ne.jp/saikiruri ----------------------------------------------------------------------- 『プラトニック・ラブレター』の単行本が好評で、装いも新たに幻冬舎から電子書籍化されました。 Amazonの電子書籍はこちら(外部サイトへ) 紀伊國屋の電子書籍はこちら(外部サイトへ) |
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