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宮崎、歴史こぼれ話
科学技術の発展を別にすれば、武士や庶民の生き方考え方などは現代と同じ。民俗的視点から学校の歴史学習では習わない当時の人々の生活を紹介します。
 
No.161 油津港近くにひっそり建つ鯨魂碑
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 宮崎県の東側は太平洋に面し南北に約160劼粒ご澆鰺する。中央部の凡そ80劼郎宿由ご漾△箸にイルカの群れが海岸に打ち上げられ極まれに鯨も上がる。宮崎市青島の近くに松添貝塚があり遺物に鯨やイルカの骨が出土している。青島海岸に打ち上がった鯨を古代人は捕え食したものであろう。
 高鍋藩の古記録に死んだ鯨が海岸に打ち上がったり、弱った鯨を見付け湊へ追い込んだりした記述が散見する。
 天明2年(1782)3月28日福嶋大納浜(高鍋藩飛び地、現在の串間市)鯨1疋打ち寄る。落札45貫300文。(『続本藩実録(上)』) 45貫300文を現在の価値になおすと149万4千9百円。
 天明8年(1788)2月20日福嶋市木に死鯨が流れ寄る。落札5貫3百文(『続本藩実録(上)』)落札価格17万4千9百円。
 享和2年(1802)12月22日福嶋崎田に、長さ6尋(約12m)、周り5尋(約10m)の鯨1尾を永田の百姓五兵衛が見付け、崎田湊へ舟で追い込んだ。落札50貫832文(167万7千456円)(『続本藩実録(上)』)
 享和3年(1803)5月4日堀之内下浜(高鍋町)で長さ6尺(1.8m)周り5尺(1.5m)の鯨1尾を蚊口堀之内者たちが見付けた。
 文化3年(1806)正月14日長さ1丈(約3m)周り2丈1尺(約6.3m)の鯨1尾を美々津(日向市)の者境目沖で見付け、美々津湊ヘ追い込んだ。(『続本藩実録(上)』)
 文化13年(1816)2月13日長さ11尋2尺(約33.6m)の鯨1尾を通山村(川南町)百姓吉次郎と与太郎見付けと申し出があった。(『続本藩実録(下)』)
 日南市油津港の奥まった堀川河口左岸に波止鼻という広場に石碑が何基か立つ。広場北側隅に1.5mほどの板碑が立っている。周りは雑草が生え石碑にはツル草が張りつき、説明の立て看板は折れたのか石碑に無造作に立て掛けてある、人々の関心はないようだ。
 板碑正面中央に「建碑以慰鯨霊魄」の文字、「鯨の霊魄を慰めるために碑を建てる、碑を建てて鯨の霊魂を慰める」と読むのか、いずれにしても鯨の魂を供養する意味であろう。建立年や建立者名など一切ない。この石碑は鯨魂碑と呼ばれている。
 江戸時代、嵐が続き漁村油津は不漁で近郷近在の人々は餓死寸前であった。そのとき油津の浜に巨鯨がうちあげられ、人々は天の助けとばかりに皆で分け合って飢えをしのいだという。しかし、この鯨は子を宿していたため人々は鯨の恵みに感謝し、親鯨の目玉と子鯨を手厚く弔い供養した。その後大漁が続き人々は飢えに苦しむことは無くなった。
 この碑は明治5年(1872)旧正行寺から現在地に移された(説明板)。
 正行寺は浄土宗飫肥空也寺末、油津堀川の東岸山麓にあり明治5年廃寺となった(『日向地誌』)。

資料
『宮崎県史料第三巻 高鍋藩続本藩実録(上)』
『宮崎県史料第四巻 高鍋藩続本藩実録(下)』
2023-06-27 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと) 
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、
平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。
現在、宮崎民俗学会会長
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会顧問、(県)伝統工芸品専門委員、
高鍋神楽記録作成調査委員会参与、日南市文化財審議会委員

著書
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』(鉱脈社)、
『比木神楽』(鉱脈社)、
『神楽のこころを舞いつぐ』(鉱脈社)、
他に『鵜戸まいりの道』
『飫肥街道』(鉱脈社)

共著
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史(民俗)』
『北浦町史(民俗)』
『日向市史(民俗)』
『清武町史(民俗)』
『みやざきの神楽ガイド』
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