ミテンの本棚 > みやざき トラベルコラム | ||||||
|
||||||
>>
バックナンバー一覧
|
||||||
|
||||||
えびの市 京町に嫁いできたのはちょうど2年前、まだまだ京町歴たった2年の私だが、今は故郷の町よりこの町が好きだ。季節によって移り変わる、山の色や田んぼの景色、風のにおい、そしていつも変わらない川内川の流れ、道端や田んぼ沿いにひっそりとたたずむ田の神さあ、こぼれんばかりの星空、どの景色をとっても私を”ホッ”とさせてくれる。京町といえば昔からの温泉郷で有名であるが、同じ宮崎県で生まれ育った私でも、名前は聞いたことはあっても、温泉があるとか南九州最大の二日市があるとか、そのようなことは全く知らなかった。私と同世代の人たちはほとんどが私と同じだと思う。私は今回、このコラムを通して、たくさんの人たちに、特に20代30代の人たちにこの町の良さをもっと知ってもらいたい。 まずは温泉についてだが、源泉は約54℃、アルカリ性の天然温泉で24時間365日休まず熱いお湯が注ぎ出る。神経痛・疲労回復・傷の治癒などに効果があるといわれているが、私が言いたいのは何よりとても気持ちがいい。サラッとしていて、夏の熱い時に入ると、湯上がりは不思議と涼しく感じるし、冬の寒い時に入るとポカポカしていつまでも温かい。温かいお湯が自然に湧き出るなんて、本当に素晴らしい自然の恵みだと感謝せずにはいられない。 次に紹介したいのは”田の神さあ”田んぼを見守る神様として宮崎県内の人はほとんどが知っていると思う。私の生まれ育った町にも”田の神さあ”はあった。しかし、えびのの”田の神さあ”は他とは一味違う。何が違うかというと、神さあの表情・色使い・姿形・・・とにかくバリエーションが豊かだ。この辺りには町のあちらこちらに”田の神さあ”がいて、田んぼだけでなく、道、子供達、自然、町に息づく全てのものを見守ってくれているような気がする。”田の神さあ”の笑顔につられて思わずニッコリしてしまう。これからもこの幸せが続きますようにと祈らずにはいられない瞬間だ。 話は変わって、”真幸駅”という名の駅を知っている人はいるだろうか。真の幸せのある駅と書いていさぶろう号」という名の、アンティークな雰囲気の漂う観光列車に乗って列車の旅を楽しむ人たちの姿が見うけられる。肥薩線は日本三大車窓の一つに数えられ、真幸駅は今では数少なくなったスイッチバック方式の駅としても知られている。私も友人が遊びに来るとたいてい真幸駅に連れて行く。そこの私の一番のお薦めは「幸せの鐘」。”ちょっと幸せの方は一回 もっと幸せを願う方は二回 いっぱい幸せの方は三回鳴らしてください”と書いてあり、何回鳴らそうかな・・・と行くたびに悩み、だいたい一回だけ鳴らす。ちなみに私の旦那との初めてのデートはここ、真幸駅だった。そして今、とても幸せである人も一度足を運んでもらいたい。土・日・祭日には地元のおばちゃま達が地どれの野菜や果物・。ここには本当に幸せになれる力があるのかも・・・と思わずにはいられない。今幸せな人も、これからもっと幸せになりたい手作りのお惣菜など小さな物産店を出しているからそれをゆっくり見て地元の味を楽しんだり、合室の文庫本コーナーの本をゆっくり読んで過ごしたり、のんびり楽しめる場所だと思う。 最後にどうしても紹介しておきたいのがお米である。この辺りで作られる米は”真幸米”と呼ばれ、島津のお殿様にも献上されていたという、知る人ぞ知る本当に美味しいお米だ。炊きたてのお米の香りにたまらず一口ほおばれば、甘みが口いっぱいに広がり、噛めば噛むほど味が口の中でふくらんでくる。おかずを食べることを忘れて、つい二口、三口続けてお米だけを食べてしまうほどだ。お米好きの人には是非食べてもらいたい。特に今の時期の新米は絶品だ。 他にも、えびの高原に上がる途中道端に出てくる鹿たちと触れ合うも良し、矢岳高原でハンググライダーを楽しむも良し、南九州最大のコカコーラ工場を見学し、隣接しているグリーンパークでピクニックを楽しむも良し、永山公園でテニスを楽しむも良し、これから冬の期間はえびの高原スケート場でスケートもできる。2月の第1土・日は南九州最大の市・二日市が開催される。 ここ、えびのは都会的な派手さはないが、ゆっくり・じっくり時間を楽しみ、日頃の忙しさをしばし忘れ疲れを癒すことのできる最高の場所だと思う。このコラムを読み、ちょっとでもこの地区に興味のわいた人は是非足を運んでほしい。そして、ここの魅力に触れ合ってもらえたらと思う。 |
||||||
2007-11-30 更新 | ||||||
2007
| 11
|
||||||
|
||||||
(1) | ||||||
PopnupBlog 3.0 Denali-1225 created by Bluemoon inc. |