ミテンの本棚 > みやざき風土記 | ||||||
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鞍岡祇園神楽 起源は定かでない。平家一族の没落で大宰府から阿蘇そして鞍岡へ隠棲、この地に神楽を伝えたと伝える。鞍岡の祇園神楽は高千穂神楽の影響を受けている町内神楽とは趣を異にする。 令和4年7月15日五ヶ瀬町鞍岡祇園神社の夏祭りがあり神楽が奉納された。 1番 地神楽 4人舞。烏帽子、麻素襖、白袴。鈴、扇。 閉扇を横に持ち鈴を振りながら舞い始め、右廻り、2列となり向かい合って位置を替るなどして舞う。4人正面に並列となって前に進み元の位置に戻る。舞い手1人が開扇を前に掲げて唱教を唱え、3人は後方に座して控える。再び閉扇鈴で舞い右回りに進む。次に開扇となり両手を大きく動かし、円や並列と隊形を替え舞う。麻の素襖は明治40年(1907)の奉納。 2番 場神楽 4人舞。白毛笠、麻素襖、白袴。鈴、扇。 右手鈴、左手は閉扇と袖先を持つ。4人が正面に並列となり前後に動き。左手に袖を巻き、解きを繰り返す。次に開扇となり横並列、その場でそれぞれが回り、4人は右回りに動き、両腕に袖を巻き、解く。神降しの舞。 3番 地荒神 1人舞。着面、黒毛笠、白張、千早、白袴。 開扇を、やや腰をおりうつむき状の体形、両手に持つ2枚の開扇で顔を挟むようにする。その体形を終始保ち、太鼓に合わせて左右、前後に動きながら舞う。猿田彦の舞。 4番 岩くずし 2人舞。鉢巻、タスキ、白衣、白袴。 太刀を腰に挿し、柄に布を下げる。閉扇と鈴で舞い始め左回り、舞い手は舞ながら向かい合い互いに位置を替える。次に長い布を両手に持ち、左右上部に投げるように上げる。舞ながら布を蝶結びにして両腕を通しタスキにする。抜き身太刀を左手前方に立て、鈴を振りながら舞う。途中唱教を唱える。後半は剣道の型のように太刀を持ち勇壮に舞う。悪魔除けの舞。 |
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2023-05-09 更新 | ||||||
著者プロフィール | ||||||
前田 博仁(まえだ ひろひと) 昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、 平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。 現在、宮崎民俗学会会長 (県)みやざきの神楽魅力発信委員会顧問、(県)伝統工芸品専門委員、 高鍋神楽記録作成調査委員会参与、日南市文化財審議会委員 著書 『近世日向の仏師たち』(鉱脈社) 『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社) 『近世日向の修験道』(鉱脈社)、 『比木神楽』(鉱脈社)、 『神楽のこころを舞いつぐ』(鉱脈社)、 他に『鵜戸まいりの道』 『飫肥街道』(鉱脈社) 共著 『宮崎県史 民俗編』 『日之影町史(民俗)』 『北浦町史(民俗)』 『日向市史(民俗)』 『清武町史(民俗)』 『みやざきの神楽ガイド』 |
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