ミテンの本棚 > みやざき風土記 | ||||||
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演目 一番 拝み 神官役二人、氏子四人 八百万大神が鎮座する御神屋を浄める舞。洗米を撒いて浄める。洗米は持ち帰って飯に炊きこんで食べると一年中健康であると言われる。 二番 神高屋ほめ 神官代二人 神高屋の敷地建物の謂れを唱え、注連縄、幣飾、太鼓、笛鈴の音色をたたえ、神々の御出ます神高屋は清らかな斎場であると唱え歌う。 三番 地割(上) 四番 地割(下)道俣神、事代主神、建御雷神、五十猛神 生活のため土地をいただき、その土地を浄める国造りの舞。地神、荒神を敬い舞う。上の舞は毛笠をかぶり、榊と鈴、下の舞は襷と剣を持って悪魔を払い、安全豊作を願う。この舞は全ての演目の基本となることから、初心者は必ず修得しなければならない。 五番 森 六番 愛宕 (山神、水神) この二つを「とうせい」とも言う。森二人舞。烏帽子、舞衣(麻)、白袴を着用。鈴、扇愛宕二人舞。幣二本を持つ。 森には木が茂り、生活に必要な水が湧き、鳥獣が棲み生活を助け、山には山の神が宿る。水神外諸神を崇め、寿命長久財宝充満五穀豊穣のために、愛宕三大大権現(家代神社)を祀ってあると説いて舞う。 七番 鬼神 猿田彦大神 連舞一人 鬼神 着面一人舞。毛笠、宝冠、和服、羽織。腰に太刀、鬼神棒、扇子連れ舞 素面一人、宝冠、鉢巻、白袴。幣二本、鈴天照外神々が高千穂の峰に降臨するとき、天からの案内は鈿女神、一行を迎えて案内する猿田彦大神の舞。後に鈿女と 猿田彦は夫婦になる。 八番 御大神(上) 九番 御大神(中) 一〇番 御大神(下) 神漏神、神漏弥神、押穂耳神三人舞。烏帽子、白張を着す。鈴、柴を持つ。 「神おろし」とも言う。八百万大神を神高屋に招き降ろす舞。上の舞は榊と鈴、中の舞は洗米を角膳に入れて捧げ持って、下の舞は鈴と幣を持って舞う。舞い終わると参拝者全員に御神酒が振る舞われる。 この演目が終わると「神楽ぜき」が許される。 一一番 天神 連れ舞 天神一人。着面、冠、毛笠、狩衣。面棒、扇、背に梅枝を挿す。 連舞一人。宝冠、赤襷、白袴。幣二本。 地の神が猿田彦神で天の神は天神、神々が天下りのときお供した神という。 一二番 村方 (青龍王、赤龍王、黄龍王、白龍王、黒龍王、山神) 六人舞。烏帽子、麻の舞衣。鈴、扇子。 山守り神楽とも言う。天と地、天体の原理は有り難いものぞ、日は東から出て生物を守り西に入る。天地自然の恵に生きるものは全ての神々のお陰なりと説く。大らかな優雅な舞 一三番 八幡大神 八幡一人。着面、烏帽子、直垂(ひたたれ)。面棒、扇、背に小矢四本を挿す。 連れ舞。宝冠、白張、白袴。幣二本、小弓を持つ。 弓矢八幡大神とも言う。大昔は弓矢で鳥獣をとり大事な食糧としたので八幡大神を祈り祀った。 「御神楽舞い方集」諸塚神楽南川保存会 昭和61年3月31日 「御神楽のしおり」宮崎県諸塚村南川神社神楽保存会 昭和61年3月31日 「御神楽舞い方全集」宮崎県諸塚村南川御神楽保存会 平成元年1月20日 |
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2023-11-22 更新 | ||||||
著者プロフィール | ||||||
前田 博仁(まえだ ひろひと) 昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、 平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。 現在、宮崎民俗学会会長 (県)みやざきの神楽魅力発信委員会顧問、(県)伝統工芸品専門委員、 高鍋神楽記録作成調査委員会参与、日南市文化財審議会委員 著書 『近世日向の仏師たち』(鉱脈社) 『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社) 『近世日向の修験道』(鉱脈社)、 『比木神楽』(鉱脈社)、 『神楽のこころを舞いつぐ』(鉱脈社)、 他に『鵜戸まいりの道』 『飫肥街道』(鉱脈社) 共著 『宮崎県史 民俗編』 『日之影町史(民俗)』 『北浦町史(民俗)』 『日向市史(民俗)』 『清武町史(民俗)』 『みやざきの神楽ガイド』 |
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