映画「おしん」を宮崎からも応援しよう!
10月12日に公開される映画『おしん』。
あの国民的ドラマが放送から30年の時を経てスクリーンで蘇ります!
主人公のおしん役に、宮崎県在住の濱田ここねちゃん(当時8歳)が選ばれた時には、県内でも大きな話題となりました。
映画の公開を目前に、この夏、全国を縦断する「おしんはここね!」キャンペーンが行われました。
このキャンペーンは、7月29日に山形を出発し、全国17都市を巡るもので、8月29日の東京ゴールまで、ここねちゃんの夏休みをフルに使ったものでした。
宮崎では、8月23日(金)、24日(土)の2日間かけて、県知事を表敬訪問したり、イベントに登場したりして地元でのPRを行いました。
その忙しい合間を縫って、ここねちゃんと冨樫森監督にお話を聞くことができました。
――まずは、濱田ここねちゃんが2,500人の応募者の中から主役に選ばれましたが、決め手は何だったのでしょう?
冨樫監督:「最初に会った時は、面白そうなキャラクターを持っている子だな、と思いました。次に会った時に芝居を見たんですが、正直あまり上手ではないと思いました。
でも、最終オーディションの時に見ると、すごく気合が入っていたんです。周りの子はある意味、場馴れしている様子だったのですが、ここねちゃんは元気で大きな声が力強くって、“こういうこともできる子なんだ”と新たな印象を抱きましたね。でもやっぱりあまり演技は上手じゃなかったな(笑)」
それを聞いたここねちゃんはちょっと拗ねた様子でしたが、監督が「いいじゃないか〜選ばれたんだから!」とフォローしている姿が微笑ましく感じられました。
――ここねちゃん、雪の中の撮影はどうでしたか?
ここねちゃん:「とても寒かったです。水を使う時は、水の中に手を入れた瞬間に凍えて手の感覚がなくなりました。撮影後すぐにお湯に手をつけても、痛くて痛くてたまりませんでした!」
川でおしめを洗うシーンがあるのですが、撮影予定日は川が凍っていて、別日に変更したそうです。宮崎にいる私たちには想像できない寒さですね!
大自然を舞台にしたシーンが多くあり、極寒の中、吹雪の撮影や川での撮影があり、スタッフからも「過酷すぎる!」とつい本音が出てしまうほどの環境だったそうです。
一番大変だったシーンは、吹雪の中を歩くシーン。
宮崎は雪が降らないので、ここねちゃんにとっては初めての雪でした。それが物凄い吹雪だったとはさぞ驚いたことでしょう。この吹雪シーンは、映画の中でも印象的な風景になっています。
監督によると、おしんが奉公に出る際にいかだで川を下るシーン(「おしん」の代表的なシーン)は撮影2日目に撮ったのだそうです。
始めから大変な撮影現場でしたが、それを乗り越えたことによって、チームとしての結束が固まったとおっしゃっていました。
実は、撮影が行われた45日間、ここねちゃんは親元を離れて一人で撮影に臨んだのだそうです。撮影当時8歳の少女にとっては寂しいこともあったのではないでしょうか。
ここねちゃん:「早くお芝居が上手になって、早く(撮影を)終わらせたら、家に帰ってお母さんとお父さんと遊びたい、と思って頑張りました。毎日寂しかったけど、人前で絶対に弱音を吐かないように“絶対に頑張る”と決めていました。」
冨樫監督:「彼女の家族仲がとてもよいからこそ、山形の誰も知らないところで“おしんに体ごとなってもらおう”との意図があってそうしました。徹底して電話もメールも禁止でした。 方言を覚えて、お芝居の練習も最後まで弱音を吐かずにやってくれたのはすごいと思いますよ。周りのスタッフが万全な体勢を整えてくれたということもありますが、いつも明るい笑顔と元気な声で挨拶して現場に入ってくる姿に、芯の強さを感じました。役者としても大きな成長を感じます。」
「『春が来たら、家さ帰れる』と頑張る姿はまさにおしんだな!」と監督も笑っていました。映画の中で家族のためにと頑張るおしんの姿は、家族と離れて一人女優として頑張ったここねちゃんの姿と重なる部分もありそうです。
さて、慣れない山形弁は、どうやって覚えたのでしょうか?
ここねちゃん:「方言指導の方に教えてもらったけど、なかなか最初は言葉が頭に入りませんでした。車で現場に向かうときに練習して、後半はだんだん上手に覚えていきました。今では“おれ(=私のこと)”とかいう言葉が自然に出てきます。」
山形に滞在したことで知った、宮崎の良さもありました。
ここねちゃん:「宮崎は雪が降らないのがいいなと思いました。雪かきが大変だなと思って、宮崎の雪が降らない暮らしを(山形の人に)分けてあげたいと思いました。」
撮影中に雪かきをしたら、雪が重くて大変だったそうです。
最後に監督に聞きました。
–今回は、故郷山形での撮影でしたが、思い入れのあるシーンを教えてください。
冨樫監督:「ラストでおしんが向かって歩いていく山“月山(がっさん)”は、僕が高3まで毎日見た景色なんです。山って、人それぞれ一番好きな見え方がありますよね。映画のラストシーンでは、自分の一番好きな角度から山を撮らせてもらいました。」
と裏話も教えていただくことができました。
分刻みのスケジュールでキャンペーンを行ったここねちゃん、この取材の直後にはMRT感謝祭の特設ステージに登場!
たくさんの観客が集まり、お友達も来ていたようです。キャンペーンでは、名刺代わりの「おしんカード」を配ったのですが、カードが欲しい!という人で会場は大混雑でした!
忙しい最中に、疲れた顔ひとつ見せずに明るい笑顔で色々な話を聞かせてくれたここねちゃん。天真爛漫という言葉がぴったりで、周りを自然と笑顔にする魅力あふれた女の子でした。
笑顔が印象的なここねちゃんですが、映画の中でつらい状況に健気に耐え忍ぶ表情にも思わず心揺さぶられること必至です。ぜひぜひ劇場に足をお運びください。
宮崎出身の期待の新人女優、濱田ここねちゃんから目が離せませんよ!
映画『おしん』は10月12日より公開です。
30年前のドラマ『おしん』を観ていた方も、まだ『おしん』を知らない方も、映画『おしん』をぜひご覧ください。苦労しながらもひたむきに、強い意思をもって生きるおしんに、何かを感じるのではないでしょうか。
宮崎から「おしん」とここねちゃんを応援しよう!!!
■おしん
2013年10月12日(土)より全国公開
『応援よろしくおねげぇするっす!』
宮崎では、宮崎セントラルシネマでご覧いただけます。
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★『おしん』映画公式サイト www.oshin-movie.jp