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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.182 東霧島神社の御田植祭
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会副会長 )
 平成30年6月2日高崎町東霧島(つまきりしま)神社で御田植祭が行われた。当神社では江戸中頃から始まったと伝え、昭和15、16年の頃まで伝統神事として行っていたが、太平洋戦争の激化にともない中断、終戦後も途絶えたままであった。

 昭和62年御田植祭復活の機運が高まり準備にとりかかった。香川大学や九州大学、宮崎県農事試験場の協力により古代赤米の籾5〜10粒を得て試作、2年後2、3升の種籾を得ることができ、それは1.5〜2アールに作付可能の量で、次の年から御田植祭実施を決定した。

 年が明け正月7日昭和天皇崩御となり元号が平成となった。平成元年5月26日種おろしと種蒔きを実施し、6月17日町長や議長、町内有志、役場職員などの列席のもと、東霧島地区高崎小4〜6年児童の早乙女が参加し、凡そ50年ぶりに御田植祭が復活した。
 祭り当日、先ず御田脇の斎殿で神事がとり行われた。修祓の儀に続き斎主一拝、降神の儀、献餞の儀、祝詞奏上、斎田清祓の儀、来賓や関係者による玉串奉奠が行われた。 
 続いて2人の少年に鍬、次に別の2人に田植え縄2巻と早苗1箱が授与された。
 太鼓の合図で鍬方2人が鍬を持って御田中央に進み、田長が「田打ち始めませい」と号令、鍬方「おー」と応え、「良い田ナー」「良い田ナー」「目出田ナー」と唱えながら、左に3度右に3度田の表面を打った。続いて田長が「忌み鍬納めませい」と号令、鍬方「おー」と応えて下がった。
 太鼓の合図で代方2人が代搔き(面を均す農具)を持ちて斎田中央に進み、田長が「田掻き・代搔き始めませい」と号令、代方「おー」と応え、「良い田ナー」「良い田ナー」「目出田ナー」と唱えながら、左に3度右に3度御田の表面を掻き回し、田長の「忌み代搔き納めませい」と号令し代方「おー」と応えて下がった。
 続く太鼓の合図で縄方3人が田の右隅より1人は方角を見守り、2人はそれぞれに左右の方向縄をしっかり持って控える。田長が「畦縄・代縄張りませい」と号令、縄方「おー」と応え、左右に縄を張っていく。「ヨー」「ホーイ」「ヨー」「ホーイ」「ヨー」「ホーイ」とかけ声を掛け合う。次に田長は早乙女に早苗を授与する。早乙女たちは早苗を持ち所定の位置で号令を待つ。田長は「早乙女方そろえよ」「一の苗より植えませい」と指示、一通り苗植えが済むと「二の苗植えませい」と言い、続いて「三の苗植えませい」と指示する。小学高学年女子による初めてという感じの田植えは幾分心もとなく、応援の手(氏子)はここで一斉に斎田に入り田植えを行う。この間俵踊の楽を流す。田植えが終わって、田長は「苗を納めよ」と大声で終了を言う。

 水口(みなくち)の神へ奉幣する。水田へ水を注ぐ所を水口といい、神とは田ノ神であろう。全てが終わり宮司からお礼の言葉が述べられ、社務所で直会(なおらい)が行われ全てが終わった。
 直会とは神事が終わった後、神酒は神饌をおろして関係者がいただく酒宴で神との共食である。

※まんがつか認定こども園の園児による太鼓演奏があった。

参考資料
「平成30年お田植祭概要」東霧島神社
忌み鍬、忌み代搔き、忌み縄などに「忌み」がついていたが『広辞苑』には「斎・忌」の漢字をあて/聖に謹むこと。憚りあること。死・けがれ・不吉な例などとある。同書に「斎斧(いみおの)」があり、神殿を造営し、または神に奉る材木を伐る斎み清めた斧とある。 
「斎」を国語辞典でみると、心身を清めととのえて神に仕えるとある。「忌み鍬」は清めた鍬という意味か。
2018-09-11 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会副会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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