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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.173 五ヶ瀬の荒踊
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会副会長 )
 宮崎県の西北部、熊本県に境を接する五ヶ瀬町坂本に「荒踊(あらおどり)」という民俗芸能が伝承、坂本地区民だけで踊られることから「坂本踊」とも言われる。坂本地区は現在戸数200、ここから60余名が踊りに参加する。踊りは9月29日三ヶ所神社の秋季大祭、翌30日に中登神社、10月1日に坂本城址で奉納されていたが、平成29年は9月24日は三ヶ所神社と坂本の荒踊伝承館で披露された。

 荒踊は天正年間(1573〜92)炎王山専光寺初代坂本伊賀守正行(坂本城主)が始め、孫の3代入道休覚が二上大明神(三ヶ所神社)に奉納すること、新発意(しんぼち)に踊り総指揮に定めたと伝える。このとき飼っていた猿も踊りに参加させたという。
 踊り世話人を区の公民館長(区長)がつとめ、経費、通達、出場、慰労などを司り、踊り太夫は踊りの指揮監督を行う。
 出場については新発意を出す集落、猿を出す集落と決まっており、「踊り太夫」「太夫付」「右大臣」「左大臣」「旗頭」「太鼓付」「幔幕(まく)」などは世襲、行列や旗の順序なども昔から決まっており、現在もそれを変えていない。永い伝承には途絶える危機もあったが、地元民の熱意で復活し、現在に至っている。

 踊りは行列隊形の練り、出端(「入りは」という)は出陣、退場(「出は」という)は帰陣を表わす。行列隊形は1先払→2踊り太夫→3太夫付→4采配(さい)→5庭張→6鷹匠→7槍→8長刀→9弓→10鉄砲→11槍→12長刀→13新発意→14猿→15太鼓→16小太鼓(むらし)→17鐘・笛・法螺貝→18旗となるが、境内で踊る場合は「幔幕」を中心に円陣隊形でまわって演舞する。

 踊りは「練り」「御門のてい」「御所殿」「乙婿(おとむこ)」「孫九郎」「上方」「与祢市(よねいち)」「大山」「長者」「高森」「山野殿」「甲州」「高崎」「権之助」「誓願寺念仏」「七ツ子」「新吾」という17つの踊りがあったが、「高森」「山野殿」「甲州」「高崎」は絶えた。
 衣装は熨斗目紋付、打裂羽織、野袴、陣羽織、被り物は一文字笠、陣笠など江戸期の武家衣装が主、練りのときは勇壮な時代絵巻の様相を呈する。
 宮崎県内の民俗芸能では他に例を見ず、昭和62年国の重要無形民俗文化財に指定された。

参考資料:『五ヶ瀬町史』五ヶ瀬町「五ヶ瀬の荒踊」坂本荒踊保存会

※昭和63年昭和天皇が病気であったとき、全国では何万という民俗芸能が中止されたが荒踊は行われた。祭り当日役員から「天皇陛下の平癒を祈念し荒踊を奉納する」と宣言があり、観客から拍手が挙がった。民俗芸能は五穀豊穣や村中安全、祖霊供養などで奉納されるもので、決して娯楽ましてお祭り騒ぎではないことを示した。
2017-12-12 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会副会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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