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体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.116 人の行為は好意に
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
 私の大好きな画家に、アンドリュー・ワイエスがいます。ワイエスを知るきっかけとなった、彼の画集を東京渋谷のBunkamuraから取り寄せるまでのエピソードは、コラムNo.20『縁ある人、万里の道を越えて引き合うもの』にも書かれています。
 現在、人種差別問題で揺れているアメリカでは、ワイエスの絵の価値が再認識されているようですが、その理由は、彼が一貫して絵に込めているテーマ「アメリカの地で慎ましくも逞しく生きる人々の姿を描く」ということにあると思います。
 私の好きな作品のひとつ、『スノーヒル』。ワイエスの72歳の時の作品ですが、この絵には、ドイツ移民やアフリカ系移民、そして、ワイエス自身の分身が手を取り合って踊る姿が描かれています。ワイエスは一貫して、様々な移民が作り上げたアメリカは、人種の混合体であり、人は皆平等で、一人の人間として尊重されるべきである、ということを主題として絵を描いてきました。そうして、そのことを作品の主題とした画家は、白人のアーティストではワイエスが最初であるということです。
 私自身、日本に住んでいるときには、ほとんど意識することはなかった自分のアイデンティティーを、アメリカの、人種のるつぼといわれているニューヨークで暮らすことになって初めて意識しました。

 人間は、自分と異なるものを排除しようとする性質があるようですが、それは、ひとえにその異質のものに原因があるのではなく、排除しようとする人の側に、異質のものに対する不安があるから起こるのだと思っています。
 考えてみると、人は、誰一人として同じではなく、ひとりひとり違う、というあたりまえのことを、時に忘れがちです。
「『理解』とは『誤解』である」。『無所有』(東方出版)という本の中で、法頂和尚が書いているように、人は他人と完璧に理解しあうということは不可能なのです。血縁のある人間との間でさえ不可能といえるときがあるのですから、他人ならなおさらです。
 人はひとりでは生きていけないがゆえに、たくさんの他人の中で折り合いをつけながら、なんとか共通するところに共感しあって、相手を理解しようと努力していくことによって、信頼関係を深めていくのです。
 しかし、現在のように、バーチャルな人間関係を築く方法があまたある中では、ときに、実際には成立してもいない関係を、成立したかのように錯覚して、その似非な人間関係の中でたくさんのトラブルが起きています。おそらく、その媒体である携帯電話などの器具を失ってしまったら、それらの関係は、またたくまに消え失せてしまうでしょう。つまりは、それらの器具が失われても存在する関係こそ、本当の信頼関係で結びついた人間関係なのかもしれません。

 私は、日ごろから、緊急の連絡やメッセージを除いて、できうる限り直筆で手紙を書くことにしています。葉書の場合は、季節感を考えた絵柄や写真を選び、手紙の場合は、封筒、便箋、切手、万年筆のインクの色を、差し出す相手に応じて選び、誤字や脱字に気を付けて文字を書きます。あやふやな漢字は、紙の辞書を引いて確認します。手紙は、削除してしまえば消えてしまう携帯電話と違って相手の手元に残りますから、あとあと後悔しないように、慎重に言葉を選びます。読んだ相手が、何度読み返しても「ああ、もらってよかった」と思ってくれるような内容を書くように努めます。
 そんな、相手に自分の考えや思いを伝える手紙のような手段は、時間も手間も、そして、思考も必要ですから、おおかたの人は、より手軽な方法を選択するようになり、そのことがさらに人間を怠慢な方向へと導き、人と人との関係を繋ぐことを億劫にしていっているのかもしれません。そうして、ただでさえ理解しあうことが難しい他人との間に、壁を作ってしまうのでしょう。その結果、自分と「異質」なものは排除する、そんな考えが強くなるのかもしれません。

 かくいう私自身も、様々な場面で「おや」と首をかしげることが時々あります。私だったらこんなことはしない、そう思うことがあるのです。そして、ことの成り行きを見守っていると、その行為が、必ずしも相手である私に不快な思いをさせようと思ってしているのではない、それどころか、喜んでもらいたくてそうしているのだ、ということがよくあるのです。そんなとき、私は、「そうか、そういうことだったのか。私の価値観だけで考えてはいけないな」と思い直します。つまり、相手の行為ではなく、相手の心を信頼しなければならないということなのでしょう。信頼関係が成立していれば、そこに悪意が存在するはずはないからです。ですから、私はいつも思うことにしているのです。「相手の行為は好意に」解釈しようと。

 人間関係においてできるだけ相手に誤解を与えないように、相手を不快な思いをさせないように、そうするために、私が意識している言葉があります。どこで見つけたのか記憶にはないのですが記録をしていますので、紹介しますね。

  性格は顔に出る  生活は体形に出る  本音は仕草に出る  
  感情は声に出る  センスは服に出る  美意識は爪に出る
  清潔感は髪に出る 落ち着きのなさは足に出る


 どんなに気をつけていても、完璧に行動することは無理ですから、人間関係においては、初めから相手に対して悪意を持たなければおのずと心は通じるでしょう。そして、「相手の行為を好意から出たものだ」と思うようにしたら、誤解など生じさせることなく、相手との信頼関係を築くことができるようになると思うのです。
2017-09-29 更新
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著者プロフィール
原田 京子(はらだ きょうこ)
1956年宮崎県生まれ
大学院修士課程修了(教育心理学専攻)

【著書】
児童文学
『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店)
『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店)
『アイコはとびたつ』(共著・国土社)
『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート)
エッセー
『晴れた日には』(共著・日本文学館)
小説
『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『タイム・イン・ロック』(2014 みやざきの文学「第17回みやざき文学賞」作品集)
『究極の片思い』(2015 みやざきの文学「第18回みやざき文学賞」作品集)
『ソラリアン・ブルー絵の具工房』(2016 みやざきの文学「第19回みやざき文学賞」作品集)

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