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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.168 宮崎市加江田神社の夏越大祓え
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会副会長 )
 加江田神社で夏越(なごし)の大祓えが行われる。夏越の大祓えとは旧暦六月晦日(現在は新暦)に神社で行われる大祓え。十二月晦日に行われる大祓えと対をなし、一年が半分終わったとき身を祓う。
 社殿で祓神事が行われ参拝者はお祓いを受け、境内に作られた径2m程の「茅の輪(ちのわ)」をくぐる。このことで身の不浄を祓い落とすことができると考えられている。
 「水無月の夏越の祓する人は、千年(ちとせ)の命(よわい)延ぶといふなり」と参拝者は唱えながら、「茅の輪」を3回くぐる。
 今年1年の半分を無事過ごせた人はそれに感謝し、病気など良くないことがあった人はそれを祓い落とすという意味で輪をくぐって、明日からの残り半年の無事と息災を願う。
 茅(かや)に災厄を除く呪術的な力を有するという考えは、奈良時代からあり「蘇民将来(そみんしょうらい)」の話に出てくる。蘇民将来とは厄病除けの神、厄病除けの護符。
 「北に住む武塔神が南に住む神の娘へ求婚に行く途中に日が暮れたので、一夜の宿を請うが、裕福な巨旦将来(こたんしょうらい)は断り、その兄で貧しい蘇民将来が神を歓待する。それに喜んだ神は帰途にも蘇民将来の家に立ち寄り、蘇民将来とその子孫は茅の輪を腰の上に付けるように指示して、蘇民将来一族を厄病から救い、巨旦将来の一族を滅ぼした。ここから「蘇民将来の子孫」と記した茅の輪を腰の上に付ければ疫病にかからないという呪(まじな)いになり、六月晦日の夏越の祓えにおける茅の輪くぐりの由来にもなっている」(『日本民俗大辞典』)。

 椎葉村十根川では正月を迎える際に門松を木戸に立てる。支柱を立て竹・松・ユズリ葉をそれに括りつける。対にした門松に注連縄(しめなわ)を張り、ユズリ葉やシキミの枝、トビ紙、「蘇民将来子孫門也」と書いた紙を下げる。新年を迎えるに当たって家族の健康を願った呪いである。(昭和60年代、那須恒平氏宅で見る)

 茅に呪術性があると信じられている民俗事象は沖縄の習俗にもある。沖縄では子供を使って知人や親戚に物(例えば団子やすしなど)を贈る時、丸く輪にした茅を重箱の上に置き風呂敷に包んで渡す。子供が災難・災厄に遭わないように願ったという。

 加江田神社では夏越の大祓えの翌7月1日に夏祭りを行う。氏子の集落を神輿が巡幸しする。氏子は集落の入口で神輿を出迎え、休憩所となる御旅所に神輿が着くと、氏子は神輿の下をくぐり無病息災を願う。神輿は最終的には加江田川河口の海岸に着き、浜から海へと入り潮水を神輿に浴びさせ禊をする。海水にはものを浄化したり再生させたりする力があると考えられている。

参考資料:『日本民俗大辞典』吉川弘文館
2017-07-11 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会副会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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