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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.163 奇祭!宮崎市金崎の年神祭
前田 博仁 ( 宮崎民俗学会副会長 )
 宮崎市金崎に年神神社が鎮座、毎年12月下旬年神祭を行う。同じ境内の大将軍神社拝殿で神事が行われ、新たな年を迎える氏子に御札と御幣が配られ、その後饌供(せんぐ)がまかれる。
 年神(歳神)とは正月に家に迎える神、正月様である。門松を立て注連飾りをかけ、床の間の鏡餅を供えるのは正月様を迎えるアイテム、正月様に1年間の多幸を願うものである。
 年神は歳徳神(としとくじん)と言われることもある。歳徳神はその年の福徳をつかさどる神で、この神のある方角を「明き方」とか「恵方(えほう)」といい万事に吉とされる。今、節分に「恵方巻」という巻寿司を食べる新しい風俗が流行っているが、このとき、その年の明き方つまり福を授ける歳徳神に向かって食べるという。
 ところでタイトル「奇祭」とは何か。年神神社に大根を加工して男根を作り、高さ60〜70cm、奥行き50〜60cmの稲ワラ囲いからそれを覗かせるというもの。神社拝殿などに密かに置くのではなく道路に向かって飾り、いかにも見せびらかす様に設置する。道路は地区民の生活道で小学生や女子高生も通る。大らか、こんな大様な祭りがあったのかと驚く。地区の人や氏子役員に尋ねるが昔からやっているということ以外何も分からない。年神信仰と男根、どういう意味があるのか。


 諸塚村桂神楽に「年の神」が登場する。面を着け赤布で頬かむりし、赤着物を着するが下衣はズボンが見えることから祝子ではなく、希望する氏子が舞う(?)もの。特徴は股間から木製の大きな男根を出し御神屋をただ歩き回る。その後に観客がいる方に出て男根を見せる。子孫繁栄を願うものという。



 神楽に男根をだす演目は多々ある。日南神楽では「直(ちょく)」「直面」「チョロ」「猿田彦」などと言い、どれも滑稽な面を着け赤布で頬かむりし赤い着物を着る。舞は特になく舞処で男根を見せた後、観客の所に行って桂神楽と同様のことをする。米良地方にもあり「部屋の神」「室の神」といい女面に女の着物と着る。高鍋から新田辺りの神楽では「盤石」「番石」といい「部屋の神」や「年の神」と同様のことをする。比木神楽では「盤石」を「メゴンメ」とも言う。メゴは目の粗い竹かごで、アーチ状の柄が付く。腰帯で尻の所にメゴを下げ、腰を前後に動かすとメゴが上下に大きく揺れる。「メゴンメ」は「竹かごの舞」の意。
「メゴ」という神楽演目が宮崎市清武の船引神楽にある。鬼面を着け種籾の入ったワラ苞を背に負い、股間に木製の男根をつける。メゴと神主との問答の中で、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)の託宣を行い、終わって種籾をまいて豊作を祈念する。
 話が年神祭から県内神楽に広がったが、要するに年神祭に於いて男根を置く意味の伝承が絶えた現在、神楽にある夫婦和合、子孫繁栄等から探ってみた次第である。

注)饌供:上棟式や祭礼、厄開けなど祝儀や祓いのとき撒く小餅。現在は餅に土がつくのを嫌がるため紅白2個をビニ−ル袋に入れる。
2017-02-14 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
1942年宮崎市生まれ 宮崎大学学芸学部卒 県内小学校、宮崎県総合博物館、県文化課、県立図書館、宮崎市生目台西小学校校長等歴任、定年退職後きよたけ歴史館館長
現在、宮崎民俗学会副会長、清武町史執筆員、県伝統工芸審議会委員

【著書】
『鵜戸まいりの道』(私家版)
『歩く感じる江戸時代 飫肥街道』(鉱脈社)
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史 民俗編』
『北浦町史』
『日向市史』
『角川日本地名大辞典 宮崎県』(角川書店)
『郷土歴史大事典 宮崎県の地名』(平凡社)
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