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体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.78 地球を放浪している息子からの手紙
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
「お父さん、お母さん へ
 こうやって手紙を書くのは初めてかもしれません。
 20歳になった時や、年末等に何度も書こうと思いましたが、初めて形にします。
 まずは感謝の気持ちを伝えたいと。今まで育ててくれて本当にありがとう。
 このありがとうという言葉だけじゃ伝えきれないと思っています。

 小学校を卒業して、家を出て、14年と2ヶ月。宮崎で3人で暮らしていた時間より長く、外で暮らしていた事になります。中学の頃はホームシックになり、宮崎に帰って、周りの友達と同じような環境を求めた時間もありましたが、お父さんとお母さんの支えや、周りの友人、恩師に恵まれ、毎日充実した時間を過ごすことができました。僕の知らない所で、僕がそういう時間を過ごせるように、計らってもらったおかげだと思います。本当にありがとう。

 今、この年になって初めてお父さんやお母さんが何気なく言っていた仔細な言葉の意味が理解できるようになりました。
 中学時代、毎日毎日夜になると電話した時に話したこと。帰省した際に話したこと。お父さんやお母さんが上京した際に話したこと。お母さんがくれる長めの手紙。お父さんがくれる意味深な短い手紙。今も大事に持っていて、たまに読み返して初心に戻るようにしています。

 大学に進学した時から、僕は小さい赤ちゃんや子どもを見ると愛おしくなって、涙が出ることがあります。僕にもこんな時期があり、お父さんとお母さんがどんな気持ちで育ててくれたのか、その愛の大きさを想像することができないくらい大きな力を感じるからです。そういう気持ちになれることを誇りに思うし、僕も周りの人や、子どもができたら、この気持ちを大事に育てていきたいと。本当にありがとう。

 事後報告で申し訳ないけど、僕は6月に会社を退職してニューヨークにいます。
 大きな意味で、人間の生活・暮らしについてゆっくり考えたいと思い、まずは、消費大国のニューヨークに来ていて、外から日本を見ようと思います。会社の人とも連絡を取り、今でも、良い関係を持っているので心配しないでください。(退職という言葉がネガティブに聞こえるかもしれないので)。

 8月まではこっちにいる予定です。こっちにいる間はたくさんの人に会って、本を読んで、たくさん歩く予定です。時々、近況を報告できればと思います。
 本当に事後報告で申し訳ない。30歳までには家族を持っていきたいので、今がチャンスだと。フラフラ息子で申し訳ないけど、夫婦仲良く、美味しいものを食べて、人間らしい生活をして、長生きをして下さい。それが僕の願いです。

 とても短い手紙の最後に、感謝の気持ちを詩に託して、この手紙のくくりとします。


『出会い』  関 洋子

あなたに出会えてよかった、
しみじみとそう思う。
あなた出会えてよかった、
ありがとう。ありがとう。
全ての振り返る道が
この道に続いていたと思える日は、
心が何度でもくりかえす。
ありがとう。ありがとう。


2014年6月11日   原田裕人  」
hirotoharada.com

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 現在息子は、南米のトリニダード・トバゴにいるようです。
 息子は、幼稚園から大学まで、進路は自分で決めてきました。
 まず、幼稚園の選択において、私は、息子といっしょに宮崎市内の10ほどの幼稚園を見て回り、息子に選択させました。息子が選んだのは、見学した中にはない、たまたま蝉取りをした場所の近くにあった幼稚園で、ターザンロープと、広い園庭と、大きな木が決定理由でした。

 幼稚園から中学校までほぼエスカレーター式で入れるにもかかわらず、息子は、小学校は自宅近くの公立小学校に入学しました。そんな選択をするように、私がかなり洗脳したのも事実ですが、「近所にお友達がたくさん欲しい」というのが一番の理由でした。
 5年生になると、県外の私立中学校への進学を希望し、その受験のための進学塾の申し込みも事後承諾、県外の中高一貫校に進学しました。そして、もちろん、その後の大学の選択から就職まで、すべてが事後承諾でした。

 大学時代から、就職して3年したら、海外へ行きたい、そんな希望を持っていましたが、その就職を4年で終えて、今回の旅に出たようでした。私は、割合にこまめに息子から連絡をもらってはいましたから、それほど驚きはしませんでしたが、完全に事後承諾によって知らされた夫も、たいして驚きを見せませんでした。小学校から大学まで、成績表すら見たことのない夫ですから、今さら成人した息子が何をしても、干渉する気はないのでしょう。私などとはくらべものにならないほど子煩悩な夫は、息子を無条件に信頼しているのだとあらためて思ったのでした。

 このコラムが公開される頃には、一度帰国をする予定の息子。どんな経験をしたのか? 日本を外から眺めてどんな収穫があったのか? 

「子どもは親のいうとおりにはならない。親のするとおりになる」

息子の旅立ちは、全てが幼い頃からの養育環境に根ざしていたこと、そして、旅好き、好奇心旺盛、そんなDNAのなせる業を、あらためて思い知らされた私でした。 
2014-08-01 更新
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著者プロフィール
原田 京子(はらだ きょうこ)
1956年宮崎県生まれ
大学院修士課程修了(教育心理学専攻)

【著書】
児童文学
『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店)
『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店)
『アイコはとびたつ』(共著・国土社)
『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート)
エッセー
『晴れた日には』(共著・日本文学館)
小説
『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)

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