宮崎みんなのポータルサイト miten !でグルメ・イベント等の生活情報をチェック!
働いてミテン
ユーザー名:
パスワード:
トップ | 無料会員FAQ | サイトマップ | リンク集 |
すべて 食べる
遊ぶ 買う
キレイ 暮らす
健康 医療・福祉
でかけてmiten
買ってミテン
働いてミテン
ミテンの本棚  >  体で感じる・心が育つ

体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.61 失敗を恐れない
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
「失敗は成功の元」ずいぶん昔からいわれてきた言葉です。また、これに似たいくつかの格言も知っています。これまでの私は、ただ漠然とその言葉の意味を受け取っていましたが、このところ、その言葉に潜む奥深さをしみじみと感じています。
 じつは、先日、パソコンの入力中に「ウイルスの侵入?」という警告があり、操作が中断しました。ウイルス対策のためのソフトが期限切れで、更新手続きを先延ばしにしていたため、その日の午前中は、新しいソフトのインストールで他の作業が中断されました。幸い、ウイルスの侵入は無く、事無きを得ましたが、その日、日ごろは目にすることもないデスクトップ上のアイコンをあちこちと開き、インストールのサポートをしてくださる電話の向こうの女性の的確なアドバイスに感心しながら、私自身も、いくつもの操作上の知識を得ることができました。そして、デスクトップ上のデータを整理したり、バックアップしたりしながら、その日の朝のことを思い起こしていました。
「ウイルス侵入?」という警告を発見したとき、私は大きな不安に襲われました。パソコンがだめになってしまったらどうしよう、そのウイルスのせいで、何か予期せぬことが起こったらどうしよう、私の不安は、だんだん大きくなっていきました。

 しかし、私は、そんな不安の対処法を知っています。なぜなら、不安というものは自分が勝手に作り出す、想像上のものでしかないということを理解しているからです。不安を大きくしていくか、それとも拭い去ってしまうか、すべては自分次第なのです。私はとにかく、考えているよりも行動に移すことにしました。それからのほぼ1日は、私のパソコンとの格闘でした。ひとつひとつ処理すべきことをクリアしていき、最終的にパソコンを安全な状態にし終わった時、私は、ああ、「警告を受けてよかった」心からそう思いました。もしあの警告が無かったら、私は相変わらずウイルスの脅威におびえながらパソコンの入力をしていただろうし、今日学習したパソコンの知識も得ることはできなかったからです。つまりは、今日、遭遇した難事とも取れる出来事のおかげで、私は、昨日よりもずっと進歩することができたのでした。
 失敗がなければ進歩もない、私はつくづくそう思いました。「たくさんの成功をした人は、それ以上の失敗を経験した人である」あらためてこの言葉が頭に浮かびました。ひとつの成長の前には、必ず失敗があり、壁があるのです。どんな失敗も壁も、すべてに意味があり、必要なことであるのです。

 昨年の11月30日。私の56回目の誕生日のこの日、私は東京にいました。ある表彰式に出席するためです。式が無事に終了し、夕食会が開かれました。その席で、私は、児童文学作家である角野栄子先生とお話しする機会がありました。角野先生は、私が実現したいと思っている「子どもたちに夢を与える作品を数多く書き、その作品が映画化される」そんな夢をすべて実現してきた憧れの人でもあります。角野先生はいいました。
「あなたがこれまで書いてきた100以上の作品にもう一度命を吹き込みなさい」。
それは、私が受賞の言葉として、「30年以上子どものお話を書いてきて、その数は100を超えました。そのほとんどが、無残にも闇から闇へと葬られてきました」そう述べたことに対する、角野先生から私への、児童文学作家の大先輩としての、愛情に溢れたアドバイスでした。
 私は、これまで書いてきて日の目を見なかった作品は、「失敗」として、闇に葬り去り、置き去りにしてきました。その作品にちゃんと光を当ててあげなさい、角野先生はそうおっしゃったのでした。
 私は、その言葉を聞いて、嬉しさ以上に恥ずかしさがこみ上げてきました。自分の書いてきた大切な作品たちを、暗い引き出しの中に閉じ込めたまま、ほったらかしにしていたからでした。それらの作品があったからこそ、スポットライトを浴びることのできた作品があるのだ、あらためてそのことに気づかされたと同時に、私はこれからやるべきことがはっきりとわかりました。

 たくさんのお祝いの言葉やプレゼント。その日は、私にとって、本当に記念すべき幸せな誕生日となりました。そして、その時にいただいた賞金が、「海外への一人旅」の資金となり、私の夢のひとつが実現へと近づいたのでした。
「海外への一人旅」といえば、私は最近、旅行計画を大幅に変更しました。そのきっかけとなったのが、息子が紹介してくれた「モノを捨てよ 世界へ出よう」(宝島社)「サバイバル時代の海外旅行術」(光文社新書)という二冊の本でした。著者は高城剛さん。この二冊の本は、私に、旅というもののとらえ方に別の視点を与えてくれました。
 私は、今回の旅行計画を立てるにあたり、目的意識をちゃんと持っているつもりでした。しかし、初めての国への、初めての一人旅に対して、不安がいっぱいでした。そして、ややもすると、計画を断念させかねないほど、その不安は大きくなりそうでした。未知の領域に踏み出すことは、それほど私にとって勇気のいることなのでした。
 しかし、その不安の元を、これらの本は、万全の準備をすることで乗り越えることができることを教えてくれました。そしてなにより、不安に目をつぶって計画を推し進めるのではなく、自分にとって納得ができる計画へと変更することへの勇気を与えてくれたのでした。そして、それは、決して人任せではない旅、つまり、自分にしかできない計画を自分自身の手で万全に立てることで、旅が一層素晴らしいものになることを教えてくれたのでした。

 息子は、こうして、ここぞというときに、私に的確にアドバイスをくれるのです。インターネットを使い始めたきっかけも息子でした。作品作りに関して、すべてアナログなやり方で資料集めをしていた私に、「お母さん、いまどきインターネットを活用しないなんて、相当損をしていると思うよ」息子はそういって、私の53歳の誕生日にモバイルのパソコンをプレゼントしてくれたのでした。それからの私は、インターネットを駆使することで、創作上の資料収集の能率が大幅にアップし、また、ネットを通して、仕事上のたくさんの人とのつながりができました。息子の存在は、私の思考に新しい風を、時としては嵐のような激しさで吹き込んできます。そのことは、「失敗を恐れない」という、若者の特権ともいうべき能力といえるでしょう。大人である私たちは、どうしても「守り」の態勢をとりたがります。失敗を恥ずかしいものとしてとらえ、失敗なしに上手くやれることを望みます。しかし、うまくやれるということは、持っている能力の範囲で処理できるということですから、それ以上の進歩はないのです。それにひきかえ、子どもたちは失敗ばかりです。試行錯誤の繰り返しであり、これでもか、これでもかと飽くなき挑戦の連続です。これらの失敗がすべて、将来への成功の「種」と考えると、どんな失敗にも寛容になれると思います。そして、できるだけたくさんの「失敗(成功)の種」を蒔いたら、あとは、芽が出るまで気長に待つことです。時間がかかるかもしれません。なぜなら、将来の成功が大きいほど、目に見える形になるまで長い時間を必要とするからです。でも、必ず芽は出ます。だから、信じて待つことです。

 もうすぐ60歳。常に守りの態勢に入ろうとする私に、息子は、意図せずして、時にこうして、「喝」を入れてくれるのです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【付録】3月のコラムを読んだ息子から、こんな返事が来ました。

お母さんへ
コラムを読みました。
「インターネットを使わないと損」っていう言葉が、語弊があるかもしれないから、自分なりの言葉の意図を示しておきます。
お母さんが過去、アナログな方法で情報を収集したりする事ってのは、今の言葉だとただ「無駄な時間」だったって聞こえてしまうかもしれないけど、全くそれは「無駄な時間」とは思っていなくて、同じ答えまでの道を、アナログな方法によって遠回りしてアプローチすることで、文字通り、その道程が長い分、色々なものを見ることができるし、そこから新しい発想が生まれるかもしれない。
そして、今までアナログから生まれたものが、今までのお母さんの作品で世に出てるものもあるし、今までの方法も間違ってない。
欲しい情報がすぐ手に入るのはいいことだけど、「百聞は一見にしかず」というように、インターネットでは感じれない世界もあるよね。
要は使い方次第という事なのかな。
「変えるべきもの、変えなくていいもの。それを見極められる人が自由を生み出すことができる」
これは、僕の好きな言葉だけど、その言葉通りだと思う。
これからも、お母さんらしい充実した日を過ごしながら、健康には気を付けて好きなことをやってね。
お父さんによろしく。では。

原田裕人
2013-03-07 更新
2018 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 11 | 12
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 12
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12
2008 | 02 | 03 | 06 | 07 | 08 | 10 | 11 | 12
2007 | 12
著者プロフィール
原田 京子(はらだ きょうこ)
1956年宮崎県生まれ
大学院修士課程修了(教育心理学専攻)

【著書】
児童文学
『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店)
『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店)
『アイコはとびたつ』(共著・国土社)
『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート)
エッセー
『晴れた日には』(共著・日本文学館)
小説
『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)

***********************
※ブログのアドレス(※モバイルでは正しく表示されない場合がございます。 )
「彩木瑠璃の癒しの庭」 http://ameblo.jp/akylulu/
「彩木瑠璃の心の筋トレ」 http://blog.livedoor.jp/saikiruri/ 
「ラピスとめぐる世界の旅」 http://lulu.blogzine.jp/
(1) 2 3 4 5 6 7 8 9 10 » 
PopnupBlog 3.0 Denali-1225 created by Bluemoon inc.  
e87.com(株式会社千趣会イイハナ)
富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART