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体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.26 子どもの心を強くするためには
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
 「子どもの本にかかわる人は、うんと大人で、うんと子どもでなくちゃいけない」
 これは、『ナルニア国物語』の翻訳で知られる瀬田貞二さんの言葉です(『ナルニア国物語』といえば、C.S.ルイスの書いた全7巻からなる長い長いお話です。その第1巻の『ライオンと魔女』と第2巻の『カスピアン王子のつのぶえ』は映画にもなりました)。

 この瀬田貞二さんの言葉を引用して、清水真砂子さんの大学での最終講義が始まりました。
 「子どもだから黄金時代なんてうそばっかり。子どもぐらい縛られて不自由な存在はない。大人になれば、よろいを着ることを覚えるけれど、幼い子どもはよろいを持たず、素肌をヒリヒリさせている。はぐらかす術も持っていない。そんな子どもが本を読む。現実よりももっとえげつない大人がいて、もっとすてきな大人がいる。『こんなに世界って広いんだ』と感じ取ることができる。すぐれた子どもの本は、『大きくなるって楽しいことだよ。生きてごらん、大丈夫』と背中を押してくれるもの。毎日帰りたくなるような家庭をつくるのは至難の業。でも、子どもはそんなにヤワではない。週に30分でもいい。『この親の子でよかった』と思えるような瞬間があればいい」。
 そして、最終講義をこう締めくくりました。「子どもの本がしてきたように、この人に出会えたから自暴自棄にならずに済んだと思わせる一人に、この世につなぎとめる一人になって」と。
 そんな最終講義を聴いたかつての教え子の言葉です。「本のない家は窓のない家と同じというけれど、先生は私の心の窓をたくさん開けて、風通しを良く生きやすくしてくれました」。

 清水真砂子さんといえば、あの『ゲド戦記』を翻訳した児童文学の評論家でもあります。『ゲド戦記』は、『影との戦い』『こわれた腕環』『さいはての島へ』『帰還−ゲド戦記最後の書−』という300ページ程の4冊の本からなる、魔法使いを主人公とした壮大なるお話です。私がこの本を知ったのは、もうすでに大人になってからでしたが、読み始めてからは寝る時間も惜しいほど、この本に没頭したのを覚えています。全4巻を読み終えるのはあっという間でした。
 『ゲド戦記』の作者は、アーシュラ・K・ル・グウィンというアメリカ生まれの女性作家です。『ハリーポッター』の作者J.K.ローリングも、今、ベストセラーとなっている『トワイライト』の作者ステファニー・メイヤーも、みんな主婦であり、子どもを持つ母親であるということが、なぜだか私に大きな力を与えてくれます。日々の生活の中で、子どもたちがいかにたくさんの刺激にさらされ、その小さな胸をいため、悩み、苦しみ、そして、成長しているかを、間近に見ているからこそ、厳しくも温かい母親目線で、物語を書いていけるのだと思っています。

 四六時中いい親であることは不可能です。だからこそ、週に30分だけでも、と清水さんはいいたいのでしょう。その30分で、子どもが自分のことを親として認め、「この親の子でよかった」と思ってくれるとしたら。そして、たくさんの人に出会うこと。その出会いの中で、この人に出会えたから生きてこられた、と思えるような人に一人でも出会えたら・・・。
 本と出会い、その本の中で、いろいろな人と出会い、これから本当に出会っていく人といい出会いをするための予行練習をする、本はそんな役目を果たしてくれるのです。
 私が幸せな子どもだったと思えることは、たくさんの家族に囲まれ(総勢30人くらい)、たくさんの本に囲まれて育ったということです。両親、祖父母、妹弟、叔父や叔母、そして、住み込みの従業員を始め、下宿人など、さまざまな人々が住む家に生まれ、当時、高校生や大学生だった叔父や叔母の本に囲まれ、そして、母が揃えてくれた少年少女文学全集を始め、たくさんの本を読んで育ちました。たくさんの人と、たくさんの本は、私に本当にいろいろなことを教え、様々な世界があることを知らせてくれました。私の体から出ている目に見えないたくさんのアンテナは、おそらくこの頃から、機会あるごとに、一本ずつ、芽を出していったのだと思います。

 私の夢は、「子どもの心にジーンと染み渡り、生きる勇気と楽しさを与えるお話をたった一つでもいいから書き残すこと」です。清水さんがいうように、子どもの本は子どもの成長にとって大きな役目を果たし、子どもの心を強くするために大きな力となるのです。だからこそ、私が果たすべき大きな課題をまた一つ与えられた気がしています。
 そして、不思議なことに、大きな課題を与えられると、その課題を果たすために必要な手助けをしてくれる人がちゃんと現れるということです。その課題を果たすことが、人を幸せにすることにつながるなら、神様がちゃんと、「私も応援していますから、頑張ってくださいね」といいながら、必要な人を傍らによこしてくださるのです。清水真砂子さんが最終講義で伝えようとしたことが、私に、「子どもの心にジーンと染み渡り、子どもに生きる勇気と楽しさを与えるお話をたった一つでもいいから書き残そう」という決意を新たにさせました。そして、その次の日、まるで神様が引き合わせてくださったように、素晴らしい出会いがあったのです。それは、学園木花台にある「加江田神社」で宮司をしていらっしゃる川越篤さんとの出会いでした。私の夢と宮司さんとの夢が一致したのです。私のライフワークが新たに設定された瞬間でした。この夢の形がもう少し現実的になったら、またこのコラムで皆さんにお知らせします。

 「子どもの本にかかわる人は、うんと大人で、うんと子どもでなくちゃいけない」
 私は、うんと大人(?)で、自信を持って、うんと子どもだといえます。だから、子どもの本にかかわる資格があると思っています。そして、一人の素晴らしい息子(いつも親バカで申し訳ありません)の母親でもあります(息子はもう、巣立ってしまったので、とろけそうになるくらい可愛らしい顔で私に甘えてくることはありません。今では、私にとっていい相談役でもあります。それでも、私から見ると、あのヒゲ面も、マッチョな体格も、可愛らしくて仕方がありませんが・・・)。だから、私の中にある子ども時代の宝物のような記憶や、息子とともに過ごしたかけがえのない母親としての思い出を、積み重ね、熟成させた今こそ、「あなたの本に出会ったから、生きていく力がわいてきた」読んだ子どもたちにそういってもらえるような作品を、「本」という目に見える形にして、私の夢を実現したいと思っています。 

 さて、先月のコラムを読んでくださった何人かの方から、こんな質問をされました。
 「花瓶にさした薔薇が81日間も生き続けるなんて。何か特別なことをしたのですか?」
 こんなことを書くと、信じてもらえないだろうと思って書かなかったのですが、実は、私は毎日、薔薇をそっと手で包み込みながら、声をかけていたのです。「綺麗だねえ」「すごいねえ」「最高だね」というふうに。だから、枯れ始めたときは、もう必死でした。でも、最後は、「よく頑張ったねえ。もういいよ。充分だよ。ありがとう」そういいました。薔薇の花だって、私の声かけにこたえてくれました。人間ならなおさらだと思うのです。声をかけ続け、応援し続けたら、きっとそれにこたえてくれると思いませんか?
2010-04-01 更新
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