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体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.5 生きていてくれるだけでいい
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
 街で赤ちゃんを連れた若いお母さんをよく見かけます。みんな本当にいい顔をしています。
「かわいい赤ちゃんですねえ。」そういうと、そのいい顔がもっといい顔になります。
 赤ちゃんは本当にみんなをいい顔にします。赤ちゃんの顔を見て、嫌な顔をする人などいないと思います。
 どうしてでしょうねえ? ちっちゃくてかわいいからです。人間はちっちゃくてかわいいものが好きです。そして、無垢だからです。無垢とは、「心身に汚れがない」という意味です。無垢だから、無条件に、何も考えずに、かわいいと思えるのです。
 そういった意味で、赤ちゃんは、「和顔施」という施しをみんなに与えていることになります。
 インドにはアーユルベーダの教えがあります。アーユルベーダとは、サンスクリット語の「アーユス(生命・寿命)」と「ヴェーダ(科学・知識)」を組み合わせた言葉で、「生命科学」という意味です。そのアーユルベーダの教えの中に、「自分が関わる人全てに、毎日贈り物をすること。それは、笑顔でも充分。与えることは失うことではないのだから」と記されています。
 言葉を発する時、人は必ず脳を使っていますが、汚い言葉や不快な言葉を多く発する人は、それだけ、脳がそんな言葉を発するように指令を出しているということになります。脳の中に、そんな汚い言葉が一時期でも留まっていることになります。そんな状態では、人はきっといい顔をしていないでしょうね。
 綺麗なものを見た時、かわいいものを見た時の人の顔は、とてもいい顔をしています。美しい言葉を話す時の人もいい顔をしています。逆も然りです。
 秋月龍民(※1)という有名なお坊さんにお会いしたことがあります。そのとき、私が児童文学を書いているというと、一冊の本を紹介してくださいました。『モモも禅を語る』(重松宗育 著・筑摩書房 刊)という本です。モモとはあのミヒャエルエンデの書いた時間泥棒のお話『モモ』の主人公です。私は、この本を、息子に読み聞かせをしたことがありますが、ずいぶんと読み終えるまでに時間がかかりました。そのモモが、禅についてわかりやすく説明した本です。
 早い話が、親が人間としてきちんと生きていれば、子どもは立派に育つということです。その後ろ姿を見ながら、人間としての素晴らしい生き方を学習していくのです。
 教育とは、教える側の意図とは無関係に、教える人と教わる人を包みこんだ全ての空間が影響するのではないかと思います。わかりやすくいうと、「お友達と仲良くしなさい」と、お母さんがいくらいっても、肝心のお母さんが人の悪口ばかりいっていたり、お父さんとけんかばかりしていたのでは、お友達と仲良くして欲しいというお母さんの思いは伝わらないでしょう。子どもというものは、お母さんのいっていることからよりも、お母さんのしていることから学び取るものなのです。「親の背中を見て育つ」とはこのことをいうのでしょう。
 だけど、人間ですから、いつもいつも立派な背中を見せているわけにはいきません。時にはガックリと肩を落とした背中を見せるであろうし、また時には、寂しげな背中を見せることもあるでしょう。そんなとき、見せる背中をタッチ交代してくれる人がいたら、どんなにか楽な気持ちになるでしょう。それに、見せる背中の数が多いほど、その背中から学び取ることが計り知れないからです。
 見せてあげられる背中が多い、つまり、家族が多いということは、子どもにとっては幸せなことかもしれません。おじいちゃん、おばあちゃん、いいえ、もっと、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃん、そうやって何世代もの家族が同居している家庭の子どもたちは、きっと、情緒が豊かに育っていくに違いありません。
 家族が多いとそれなりにいろいろな問題が? 嫁と姑の問題?いいえ、それらも含めて、子どもたちはそこからいろいろなことを学習していくのです。家族は社会の縮図です。これから社会に出て荒波にもまれようとする子どもたちにとって、いい社会勉強の場なのです。
 かくいうこの私も、大家族の中で育ちました。家族どころか、家族以外の人たちが同じ敷地内にたくさん、総勢三十人ほどいたでしょうか。今考えてみると、この大家族の中での経験は、私にとって本当にプラスになったと思っています。特に、コミュニケーション能力という点においては、格好の能力習得の場になっていたと思います。
 もう天国に逝ってしまった、祖父母や父、愛犬、そして、姪の麻奈ちゃん。私は事あるごとに、私の背後霊、いや、守護霊に手を合わせます。「いつも、見守ってくれて有難う」そういって。
 私がいつも左腕にしている金のブレスレットは、姪の麻奈ちゃんが二十歳になったらプレゼントしようと思って買っておいたものでした。プレゼントできないまま、ずっと箱にしまってあったのは、彼女が十八歳の時、ガンでこの世を去ったからでした。笑顔が素敵な本当に可愛らしい娘で、棺の中でも微笑んでいたのには、皆がびっくりしたほどでした。
 子どもが生きていると、「はえば立て、立てば歩めの親心」という諺のように、つい、子どもに多くを望むものです。しかし、子どもは元気で生きていてくれたら、それだけで御の字なのかもしれません。「生きていてくれるだけでいい」そう思って、子どもを見つめて、そして、親として一生懸命生きている姿を子どもに見せる、それが一番の教育なのかもしれません。でも、それがきっと一番むずかしいことなのでしょうね。

(※1):本来は”王”偏に”民”という文字
2008-06-30 更新
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