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体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.102 ピンチはチャンス!
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
 初めて村上春樹の作品を読んだとき(それは、『ノルウェイの森』という作品でした)、私は最初の何ページかで挫折してしまいました。それからも、何度か別の村上作品に挑戦しましたが、いずれも無理で、それ以降、村上作品からは遠ざかってしまっていました。
 2010年に『ノルウェイの森』が映画化されたとき、私は、とにもかくにも村上作品を少しでも理解したいと、この映画を観に行きました。原作を読んでいなかったせいか、映画そのものの内容は、きわめて自然に理解できましたし、映像が素晴らしかったのも憶えています。
 その後、私はふたたび、この映画の原作を読むことに挑戦するのですが、その結果は驚くべきものでした。なによりも私がショックを受けたのは、原作が映像を超えていたということでした。映画の映像は美しく、素晴らしかったのですが、原作は、これらすべての映像を文字表現だけで超えていたのです。

 映像であれば、ひと目見ただけで、すべてが視覚的、さらには聴覚的に伝わりますが、これをすべて文字で表すとなると、たやすくはありません。風のざわめきや水面の揺らめき。木々の間を通り過ぎる風の音など、これらすべてを文字という無機質な媒体を使うだけで、読み手を限界のない想像世界に導いていくのです。これが文章の持つ魅力なのだ、私は今さらながら、そのことに気づかされたのでした。
  これらのことは逆に、一度読んだだけで、まるで乾いた喉を潤す澄んだ水のように、すうっと体に吸い込まれていくような文章に出会うことがあります。コラム.100『すきとおったほんとうのたべもの』の中の宮沢賢治の文章がそれです。子どもたちのための本ですから、子どもたちにわかるように、誰もが知っている単語を用いて書かれているので、読み手の心にすうっと、しかも、深く入り込んでいきます。そして、いつまでも心に残り、その後の人生に大きな影響を与えます。これもまた、文章の持つ魅力なのです。

 上に述べたこれら二つの文章の書き方をくらべたとき、子どものお話を書くためには、後者の書き方のほうが、適しているように私には思えます。読書をすることの基礎となる素養を養うためには、子どもが心からお話に引き込まれていくことの楽しさを知ることが大切です。そして、そうして初めて、その後成長していく過程で、文字という無機質な媒体で綴られている文章に引き込まれていくという体験が出来るのだと思います。
 また、相手に自分の考えていることを伝えたい、そう思っても、なかなか上手く伝えることが出来ない、そんなもどかしい思いをしているときに、「まさに自分のいいたかったことはこのことなんだ」そう思える文章に出会うと本当に嬉しくなります。このこともまた、文章の持つ魅力といえます。

 「美しいものは、いつの世でもお金やヒマと関係がない。
 みがかれた感覚と、まいにちの暮らしへの、しっかりとした眼と、
 そして、絶えず努力する手だけが、一番美しいものをいつも作り上げる。」(花森安治)

 この文章に初めて出合ったときも、私はとても感銘を受けました。どうして感銘を受けたかといえば、私がいつも考えていることをまさに言いえて妙だったからです。
 しかし、「コロンブスの卵」と同じように、まさに、言い得て妙だと感じる文章を、自分で作りなさいといわれたら、簡単にできるものではありません。人の文章に感銘を受けることは誰にでも出来ますが、人に感銘を与える文章を作ることは誰にでも出来ることではないのです。しかも、相手が子どもならばなおさらです。

 というわけで、記念すべき第100回目のコラムで書いたように、私は「原稿用紙5枚の童話を書く」という課題を自分に課しているのです。現在、5つの作品を同時進行しています(そのうちの2つは5枚よりもかなり長い作品ですが)。

 さて、話はかわりますが、私は、朝5時起床、5時半に家を出て、1時間のウォーキング、6時半に文化の森でラジオ体操。家に戻ってお風呂に入り、洗濯をして、『地上最強の商人』を読むというルーチンをこなし、夫のお弁当を作り、朝食を済ませ、片付けをしたら原稿を書くためにパソコンに向かいます。
 また、1日に2回の体重と体脂肪を測定し、万歩計の数字とともに記録しています。これらの記録はもう10年以上続けています。
 毎日毎日、こうして同じことを続けていると、さまざまなことに気がつきます。同じことを繰り返しているのに、まったく同じであることは絶対にないのです。必ず何かの気づきがあり、ちょっとした前日との違いが、あるサインとなって表れます。そして、そのサインこそが大きな意味を持つのです。

 なんだか今月はちょっと意味不明なコラムになってしまいました。それは、私が壁にぶつかっているからに他なりません。そして、今まさに、その壁を乗り越える手がかりを見つけたところなのです。そんなことを考えながらこのコラムを書いているので、自分でも何をいいたいのかわからないというのがほんとうのところです。

 一度読んだだけで、すうっと体の中に入っていくような文章。そうそう、私のいいたかったのはこんなことだった、そう思われるような文章。読んだ後癒されて、心が軽くなるような文章。そんな文章の書かれたコラムを目指している私なのですが。
 しかし、私は思うのです。自分の想定の範囲内のピンチを処理できても成長はない。突然起こった予期せぬ出来事に全力でぶつかり、それを乗り越えたときにこそ本当の意味での成長がある。つまり、私は今、まさに成長しようとしているのです。
「ピンチはチャンス!」これこそまさに、私の座右の銘なのです。
2016-08-01 更新
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著者プロフィール
原田 京子(はらだ きょうこ)
1956年宮崎県生まれ
大学院修士課程修了(教育心理学専攻)

【著書】
児童文学
『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店)
『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店)
『アイコはとびたつ』(共著・国土社)
『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート)
エッセー
『晴れた日には』(共著・日本文学館)
小説
『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『タイム・イン・ロック』(2014 みやざきの文学「第17回みやざき文学賞」作品集)
『究極の片思い』(2015 みやざきの文学「第18回みやざき文学賞」作品集)

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