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宮崎、歴史こぼれ話
科学技術の発展を別にすれば、武士や庶民の生き方考え方などは現代と同じ。民俗的視点から学校の歴史学習では習わない当時の人々の生活を紹介します。
 
No.135 困窮下級武士救済に高鍋藩主100両提供
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 令和3年2月7日地元新聞に『小説秋月鶴山(かくざん)』の全面広告が掲載された。秋月鶴山?多くの宮崎県民はいぶかり、同紙「名君上杉鷹山の兄も稀代の名君であった」のサブタイトルを見て、高鍋7代藩主秋月種茂であることを理解した。
 言わずもがな秋月種茂は高鍋藩のみならず日向4藩の藩主を見回しても、種茂に優る藩主は見ることはできない、ずば抜けた善政を行った藩主であったことは、歴史に少々明るい者にとっては当たり前のことである。
 ケネディ米国大統領の就任時、日本人記者団から「日本で最も尊敬する政治家は?」の質問に、「上杉鷹山(ようざん)」と答えたことは有名な話。この事より上杉鷹山は米沢藩主から一気に日本中に知れ渡ったメジャ−な名君となった。

 話を高鍋藩に戻す。
 明和8年(1771)10月12日諸士中年々困窮に及び、加えて近年作物が不作で難儀していることを藩主種茂が)聞き、家督相続以来節約してきた貯めた自身の金から100両を困窮家臣に貸し出す基金にするよう申された。(※1)

 7代藩主種茂は宝暦11年(1761)5月27日初入部、その半年後11月15日百姓は子供3人目から1日に赤米2合ずつを扶助する令を出し、翌12年10月21日には子捨て禁止令を出している。これについては前134号「高鍋藩の子捨て禁止」で報告済。

 さらに、
 明和6年(1769)12月11日倹約令
 明和8年10月12日、困窮家臣救済基金へ100両提供
 安永2年(1773)5月14日飛地諸県三名が麦不作で苦しむ百姓へ救済米
 安永8年正月16日前年の大風雨、地震による不作により倹約令
 天明2年(1782)9月2日度々の大風雨・洪水・虫付により損耗1万7562石。倹約令
 天明3年正月9日諸郷飢饉救済、年貢上納延期
 天明6年12月1日倹約米翌年まで3カ年延期、100石以下の下級藩士上納銀14か年延期(※2)など種茂は諸施策を実施。

 秋月種茂が藩主であった天明年間は、浅間山噴火に起因する冷害で大飢饉が起き、奥羽地方は餓死者多数を出し各地で一揆や打ちこわしが発生した。

 高鍋藩でも天明元年から8年まで間、領内各地で26回の雨乞い、10回の虫除け祈祷を行うなど藩財政は厳しかったと推量できるが、領民に倹約を強いるだけでなく藩主自らも実行、その金の一部を困窮家臣に提供した。また、不作の領内百姓には救済米を支給、年貢延期するなど、領民の目線で藩運営をしていることが判る。

 コロナ禍の国民に不自由な生活を強いるなか、自分らは別とばかり数人連れだって、または女連れで高級居酒屋に行く国会議員とか、家族で県外の温泉に行く地方の首長などの行為が露見するなど、種茂は今どきの政治家とは別格の為政者であったと思う次第である。

 100両は現在どの位の価値があるのか、筆者試算では1,320万円。これに関して「宮崎、歴史こぼれ話(No.3)江戸後期、宮崎では1両が13万2千円だった」 で解説。

※1『高鍋藩旧記抜書壱(一)』明倫堂文庫を学ぶ会
※2『宮崎県史料第三巻 高鍋藩続本藩実録(上)』宮崎県立図書館
2021-02-23 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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