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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.189 高鍋神楽の「磐石」舞
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 宮崎県中央部に児湯郡が位置し西都市によって東西に分ける。西児湯は西米良村、東児湯は高鍋町・木城町・新富町・川南町・都農町となる。
 高鍋神楽の起源は不明だが、宝永2年 (1705) の高鍋藩の記録に比木神楽奉納について記述があり、江戸中期には存在したことが明らかである。
高鍋神楽にも部屋の神に似た「かまけわざ」的演目磐石を伝承する。


(1)比木神楽
 磐石(ばんぜき)、メゴンメとも言う。メゴは竹籠、メは舞のこと。黒い翁面を着け、頬かむりし赤着物を着る。腰に帯でメゴを下げる。鈴と幣を持ち御神屋を巡り、社人や観客の前で腰を前後に激しく動かし、動きを止めて、「ホーホ、ホホホッ」と発し、話題に上った時事などについて面白く言い氏子や観客を笑わせる。終わりに男根を掲げ舞い終わる。子孫繁栄を願う。

(2)高鍋神楽
 磐石、メゴンメ(メゴの舞)とも言う。国生みの神楽と伝える。黒い翁面を被り手拭で姉さん被りにし、赤着物を着て腰にテゴを下げる。初めは大幣と鈴を持ちおどけた動きで舞う。次にテゴの中から椀とシャモジ、スリコギを取り出し、社人や神職、見物人など面白い問答をし、可笑しな所作をする。スリコギは男根、増産と生殖を表わす。この演目は風俗に害があるとして大神事の時だけに限っている。

(3)三納代の八幡神社神楽
 磐石という。翁面や衣装、竹籠を腰に下げ激しく揺らすこと、シャクシで椀に飯を盛る所作など比木や他の高鍋神楽と殆ど同じ。舞の終わり股間の男根を堂々と見せ、その後観客席へ割りこみ特に若い女性に見せる。

(4)その他
 椎葉村栂尾神楽に「うば面」という「部屋の神」に似た演目がある。シャモジや椀、スリコギなどが入ったテゴを腰に下げる。支度部屋から出て始終腰をかがめて舞う。鈴と小幣を持ち御神屋を廻って太鼓方の傍に行き、鈴を一振りして「年の神」と一言いう。再び巡りシャモジと椀をとり出し、「早う参った者にはおしつけへしつけ山盛りあげ申そう。遅う参った者には上はすりきり(略)あげ申そう」という。途中からスリコギを股間に立てて、腰を前後に振って一巡。「次郎ぼう太郎ぼうホッホー」「来年も来もうそうば」などと言って退く。

 栂尾のうば面は年の神、諸塚村の神楽に年の神が登場する。戸下神楽の「午頭天下」に、長さ一メートル径十センチ程の木製男根を紐で首から下げる年の神が舞込む。南川神楽も「午頭天下」に木製男根を股間につけた年の神が舞込む。桂神楽では「おきへ舞」に木製の男根をさげた年の神が舞込む。これらは希望する氏子が舞込みするもので演舞する舞手の間を男根を出してただ歩き回るだけ。後に観客がいる方に出て男根を見せびらかす。
 宮崎市清武町船引神楽に「メゴ舞」ある。清武町は宮崎平野南部に位置し水田稲作が盛んな所、神楽に田植えの所作を表わす「三笠」、稲の調整を表わす「箕取り舞」「杵舞」、豊作を祈念して種籾を撒く「メゴ舞」など演目があることから、作神楽・作祈祷神楽と言われる。

 船引神楽のメゴ舞は翁面を着け肩から種籾の入ったワラヅトを下げるが、メゴ(竹籠)は持たない。シャクシを持ち股間に男根をつけ神主と問答する。問答で股間の男根については子孫繁昌の「天の逆鉾」といい、イザナギ・イザナミの国生みを語る。その後観客席に飛出し女性に男根を見せ、終わりに「五穀の御種東西南北と撒き広め申す」とツトから種籾を取り出し御神屋に撒く。
 メゴが何という神か明確でないが、唱義で「我が御前こそは倉稲魂命と申す」ということから、倉稲魂の眷属と考えられる。メゴは同町今泉神楽にも伝承しておりメゴ面に延宝五年(一六七七)の陰刻があることから、江戸中期にはメゴ舞が存在したと言える。

参考資料:宮崎県立図書館『宮崎県史料第二巻 高鍋藩拾遺本藩実録』 「日向高鍋神楽番付及縁起」大正六年三月 『椎葉神楽調査報告書 第二集』椎葉村教育委員会 『船引神楽』清武町教育委員会
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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