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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.209 宮崎神楽の舞処諸相(8)
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
高原の神舞(かんめ) 
 高原町は県西部、霧島連山の東に位置する。江戸時代は薩摩藩。霧島山は山麓に霧島六所権現を有した信仰の山で、天暦年間(九四七〜五七)には性空上人が山麓各地の霧島信仰を霧島六所権現に統一し山岳修験に大きな影響を与えた。
 『日本書紀』に「日向襲之高千穂峯」とあることから、霧島山第二の高峰「高千穂峰」を天孫降臨の地と伝え、頂上には瓊々杵命が立てた伝える「天の逆鋒」が立っている。
 同町には霧島山岳修験の影響を受けた薩摩系神楽、祓川神舞と狭野神舞を伝える。

 祓川神楽は霧島東神社社家に伝わり「神舞」「神事(かんごっ)」といい、社家だけが舞うことを許される。舞処を「御講屋(みこうや)」とか「講庭(こうにわ)」といい三間四方の広さ。正面にに「法珠門」の鳥居を立て、奥に祭壇を設え祭壇下は楽座となる。三方に「福徳門」「延命門」「成就門」の鳥居を立てる。御講屋中央に天神地祇十二神の名札をつけ、下方に「天照皇大神宮」や「輪宝」を切り抜いた彫り物を一二枚、中央に「八咫之鏡」を吊るして、八咫之盤(やたんばん)という天蓋を下げる。注連柱は庭に立てる。白布を巻いた竹の先端にワラ束を括りつけ、下に幣四本上には幣三本と日の丸開扇をつけた竹を挿す。ワラ束には「松尾大明神」と記した紙をつける。

 狭野神楽は「舞庭」といい三間四方の広さ。正面奥に「サオ」という竹の注連柱三本を立てる。サオの先端に藁束をつけ白幣八本を斜めに挿す。主竿には赤の大幣を挿し、その柄に日の丸開扇三面をつける。両脇サオに白の大幣を挿す。竿の前に神棚を設置し後ろに柴垣を設える。主竿から斜めに差し出した竹に「ニッタンガッタン」という天蓋を吊るす。舞庭に白木の鳥居を立て額束に「大神宮」と記す。

終わりに
 近年、神社境内に舞処を設えていた神楽保存団体に変化が起きている。それまで注連柱の竹伐り、柴垣にするシイやカシの枝切りなどは地域の高齢者が担ってきたので、保存団体は神楽継承に専念できたが、過疎や高齢化のため人手がなく舞処の準備から設置まで保存団体が行わなくてはならない。祭り前日に折角設置した舞処も夜半に降水があると公民館や集落センターで神楽奉納することになり、準備や手間を考慮すると、いっその事公民館など屋内奉納にかえる傾向になってきている。舞処正面に屹立していた注連柱は高さが三分の一となり柴垣も省略される事態、また、境内に舞殿を建設する神社も出てきている状況である。
 過疎・高齢化の社会事象とはいえ神楽継承が困難に向っている事は確実と思う昨今である。
2020-12-08 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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