ミテンの本棚 > みやざき風土記 | ||||||
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![]() 現在、神楽は毎年12月4・5日の大祭に奉納される。4日は前夜祭として夕方6時頃から10時頃まで、翌5日は神事が終わった午後1時頃から5時頃まで、神社境内に設けられた神庭で奉納される。演目は高鍋神楽と同じだが現在は15、16番を伝承する。 平成29年12月5日、都農神社冬大祭で神楽が奉納された。舞処は神楽殿前に設え、広さ12畳。ヤマは人手不足でかなり以前から設置しなくなった。 一番 御神楽 2人舞 烏帽子を被り、青素襖に白袴を着用する。 鈴と開扇で舞い始め、大股の足踏みで舞庭を左回りで対角に位置して舞う。大股足踏みで進み3歩目で腰を落とす。二人は並列、対角、向い合うなど位置をかえて舞う。神庭浄めの舞。 ![]() 2人舞 五色の面帽子を被る。衣装は御神楽と同じ。 鈴を振り長幣を肩に担いで調子よく歩を進める度に腰を落とす。次に幣を横にして並列で上座に向かい大股3歩で腰を少し落とす。下座に向かい並列となり動きは同じ。 次に幣を置き素手となり袖を巻き、それを解く。閉扇を横にして前に出し、幣を担ぎ右回り大股で足踏みして上座で下座を向き、それまでの所作を繰り返す。 ![]() 2人舞 五色の面帽子を被る。白衣に千早を羽織り色裁着袴をはく。赤タスキを掛ける。 弓を左手鈴を右手に持ち、上座に向かって前に進み、両足を開き腰を落とす。両手を広げ、大股で3、4歩後退しながら下座を向く。次に並行となり両手を広げ歩く度に膝を上げる。舞手は背中合わせとなりその場でまわる。中盤、軽やかな調子で早足の動きとなり、弓を立てて前に、鈴は前後斜めに振り、移動して跳ぶ。 次に2人は横に並び弓を水平にして重ね、前後に動く。離れてそれぞれ動いて跳ぶ。 次に弓に矢をつがえ上に向け下に向けて射る動作を繰り返す。まわって跳ぶ。位置をかえ下座に向かい同じ所作。矢2本を両手に持って回し、両手を腰に当て跳ぶ。 ![]() 1人舞 面帽子を被る。白衣と白袴を着用する。袴は裾をたくし上げる。赤のタスキを掛ける。 片タスキで登場、素手で三宝の周りを舞って三宝前に座し両タスキとなる。三宝の上に置いてある抜身の刀一振りを取って上げ、切っ先を肩に当て、刀を横に払ってまわる。この動きを重ね身体の前で刀を回す。下座でも同じ動作を行う。次に刀二振りを両手に持ち左右に動く。両刀を顔前で激しく回し、この後切っ先を持って舞い、二刀を重ねて切っ先を持ち、最後は二刀を順手に持って回す。刀を回しながら一まわりして舞い納める。 ![]() 2人舞 獅子2頭 獅子衣装に白袴。 立ち姿の雌雄2頭の獅子は口をパクパクと咬みながら登場。口の開閉は足踏みに合わせ上座を向き進む。2頭の獅子はそれぞれ咬みながら神屋をまわり、下座に向かって進み後退する。鬼神が舞い込む。 ![]() 1人舞 鬼神、赤面と白毛頭を着ける。白衣・赤袴を着用する。腰に幣2本を挿し、赤のタスキを掛ける。 2頭の獅子は上座に伏せる。鬼神は杖を振り大仰に舞い、しきりに顔を左右に振る。鬼神が杖で獅子を立ち上がらせ、獅子は右まわりに動き鬼神は中央で舞う。位置をかえ獅子を押し、離れて舞う。これを数回繰り返す。次に鬼神は素手で獅子を捕えようとするが逃げられ、弓矢を持ち獅子を追い詰める。獅子の首筋を捕え、前、後ろへと動き、獅子を取り鎮める。 五番獅子舞と六番綱取鬼神は連結舞。 |
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2021-04-13 更新 | ||||||
著者プロフィール | ||||||
前田 博仁(まえだ ひろひと) 昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会会長、宮崎県立博物館協議会会長、 (県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、 (県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員 ![]() 『近世日向の仏師たち』(鉱脈社) 『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社) 『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他 【共著】 『宮崎県史 民俗編』 『日之影町史』 『北浦町史』 『日向市史』 『みやざきの神楽ガイド』 |
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