皆様 平成25年の幕開けでございます。
さるき隊ではその幕開けにふさわしく、心新たに決意できそうなお話をいち早く伺ってきました。
その場所とは!!!!!高千穂町でございます。
昨年は古事記編纂1300年という節目の年として、宮崎の神話を学び、また今一度見直すきっかけの年でも
あったかと思われます。
ただそうはいっても、中々全てを知る機会ってなかったのよねぇ…なんて方も?
いやいや、私もその一人でございますよ。
まず訪れた場所は高千穂八十八社の総社と呼ばれる高千穂神社。
こちらでは毎年旧暦12月3日に、早霜の害から作物を守る霜除け神事として、猪掛祭がおこなわれます。
(以下、高千穂神社の後藤宮司のお話です)
~猪掛祭・鬼八伝説~
『遠い昔。高千穂の地にシモノミヤ鬼八という霜を司る神がいらしたそうです。しかしその神は人々に
害を及ぼすことが多いということで、高千穂神社の御祭神のお一人ミケイリノミコト(神武天皇の兄)が
鬼を退治されたんです。
ところが鬼八の魂は何度も生まれ変わり、特に霜を降らせて次々と農作物を害していきます。
そのため鬼八の荒ぐる御霊を鎮めるために、鬼八を農作物を守る神として“猪掛祭”が始まったとされます。
祭では鬼八(シモノミヤ)の好物であった猪を供え物として捧げ、鬼八の霊を慰めるために
“鬼八眠らせ唄”が唄われ、同時に笹を振って荒御霊を鎮める*笹振り神楽が奉納されているんです』
古代では今のような農業技術がないため、早霜が降るという事は人々にとって脅威であり、多くの人々が
災害は人々の心がもたらすものだと考えていたそうです。ですから、人々の心と自然とが上手く
調和されていないと、人間の力が及ばない事が大自然の中で起こってくるんです。日本史の中でも
イザナギ・イザナミノミコト、この男女の神様から自然も人間も誕生したとしています。
今、私たちの暮らしの中で“節電”が言われていますが、
それによってエネルギーの消費が抑えられたんです。
自然を人間だけが独占すべきではないのです。慎ましさから人間の暴走を抑えられること、
日常の些細なことから見直すべきなんです。(*笹振り神楽が今の高千穂神楽の祖形といわれています)
いかがです?私は“鬼八”という言葉はよく聞いていたんですが、内容は後藤宮司のお話を伺うまで全く
知らなかったんです。鬼八の神様も、今では農作物を守る神ということから、五穀豊穣の神様と
されているんですって!
平成の現在まで繋がっている神話伝説。私もこれを機に、出来る限り地元の方にお話を伺っていこう…
そう思いましたね。
『高千穂神社 猪掛祭(旧暦12月3日)』
* 平成25年1月14日(月)
* AM 10:30~ 式典 神事は AM 8:00 過ぎ~。
* 高千穂町役場・企画観光課
* 0982-73-1212
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